掃除に欠かせない道具といえば、掃除機です。フローリングのホコリ、畳の目に入り込んだゴミ、カーペットに絡んだ髪の毛など、床材によって取れやすいゴミや掃除のしやすさは変わります。

現在は、紙パック式・サイクロン式・ロボット掃除機・スティック型など、掃除機の種類も豊富です。その一方で、「どれを選べば畳でもフローリングでも使いやすいのか」と迷う方もいるでしょう。

そこで今回は、掃除機の種類やヘッドの違い、床材に合わせた選び方を解説します。新しい掃除機を買いたい方や、今使っている掃除機のゴミの取れ方に不満がある方は参考にしてください。

  1. 掃除機の種類は?
  2. 見落としがちなヘッドの種類は?
  3. 掃除機を選ぶコツは?
  4. おわりに

1.掃除機の種類は?

まずは、現在販売されている主な掃除機の種類と特徴を見ていきましょう。掃除機は集じん方式や形状によって使い勝手が変わります。違いを知っておくと、選ぶときの判断がしやすくなります。

1-1.紙パック式

紙パック式は、掃除機本体に専用の紙パックをセットし、その中にゴミをためるタイプです。ゴミがたまったら紙パックごと捨てられるため、ゴミに直接触れにくく、手入れがしやすい点が魅力です。

一方で、紙パックがいっぱいになったまま使い続けると、吸引力が落ちやすくなります。また、紙パックは使い捨てのため、交換用の紙パック代が継続してかかります。

ゴミ捨ての手軽さを重視したい方や、ホコリが舞うのをできるだけ避けたい方には、紙パック式が向いています。

1-2.サイクロン式

サイクロン式は、吸い込んだ空気とゴミを遠心力で分離し、ダストカップにゴミをためるタイプです。紙パックを使わないため、紙パック代がかかりません。ダストカップのゴミをこまめに捨てれば、吸引力を保ちやすい点も特徴です。

ただし、ダストカップやフィルターの手入れを怠ると、吸引力が落ちたり、ニオイの原因になったりすることがあります。ゴミ捨てのときにホコリが舞いやすい機種もあるため、手入れのしやすさも確認して選びましょう。

なお、排気のきれいさはサイクロン式か紙パック式かだけで決まるものではありません。フィルター性能や本体の構造によって変わるため、アレルギーが気になる方はHEPAフィルター搭載モデルなども確認しておくと安心です。

1-3.ロボット掃除機

ロボット掃除機は、自動で床を移動しながら掃除するタイプです。外出中や家事の合間に床掃除を任せられるため、共働きの家庭や掃除の時間を減らしたい方に向いています。

ただし、床に物が多い部屋や、コード類が出ている場所では動きにくくなることがあります。また、段差の乗り越え性能は機種によって異なり、階段や大きな段差には対応できません。

ロボット掃除機を使う場合は、床に物を置きすぎないことも大切です。掃除機選びとあわせて、部屋の環境を整えると効果を発揮しやすくなります。

1-4.スティック型・ハンディ型

スティック型は、立てたまま使える軽量タイプの掃除機です。コードレスの製品も多く、気づいたときにすぐ使える手軽さがあります。ワンルームや一人暮らしの部屋だけでなく、メインの掃除機として使う家庭も増えています。

ただし、コードレスの場合はバッテリーの持続時間や充電時間、ダストカップの容量を確認しておきましょう。広い家を一度に掃除したい場合は、運転時間が足りるかどうかが重要です。

ハンディ型は、机の上、車の中、ソファのすき間など、狭い場所の掃除に便利です。床全体を掃除するメイン機というより、部分掃除用として使いやすいタイプと考えるとよいでしょう。

2.見落としがちなヘッドの種類は?

掃除機を選ぶときは、本体の方式や吸引力に目が向きがちです。しかし、実際のゴミの取れ方には、ヘッドの種類も大きく関係します。

特に、畳・フローリング・カーペットが混在している家では、どのヘッドが付いているかを確認しておくと失敗しにくくなります。

2-1.パワーヘッド

パワーヘッドは、ヘッド内部のブラシをモーターの力で回転させるタイプです。ブラシがゴミをかき出してくれるため、カーペットやじゅうたんに絡んだ髪の毛、ホコリ、ペットの毛などを取りやすいのが特徴です。

畳やフローリングにも使えますが、機種によってはブラシの強さや床材との相性があるため、床を傷つけにくい設計か確認しておくと安心です。

モーターを搭載している分、ヘッドが重くなりやすく、価格も高めです。ただし、最近は自走式のパワーヘッドもあり、軽い力で前に進みやすい製品もあります。カーペットやラグが多い家、ペットの毛が気になる家には向いているタイプです。

2-2.タービンブラシ

タービンブラシは、吸い込む空気の力でブラシを回転させるタイプです。モーターで回転させるパワーヘッドに比べると、ゴミをかき出す力は弱めですが、軽くて扱いやすいという利点があります。

フローリングや畳のゴミを吸い取る用途であれば、タービンブラシでも十分な場合があります。一方で、毛足の長いカーペットやペットの毛が絡みやすい場所では、パワーヘッドのほうが向いていることがあります。

価格を抑えたい方や、軽さを重視したい方は、タービンブラシ付きの掃除機を検討するとよいでしょう。

2-3.床ブラシ

床ブラシは、回転ブラシが付いていないシンプルなヘッドです。構造が軽く、フローリングなど平らな床の掃除に向いています。

ただし、カーペットの奥に入り込んだゴミや髪の毛をかき出す力は弱めです。畳の目に入り込んだ細かいゴミも、タービンブラシやパワーヘッドに比べると取りにくい場合があります。

フローリング中心の部屋なら使いやすいですが、畳やカーペットも掃除したい場合は、タービンブラシ以上のヘッドを選ぶと安心です。

3.掃除機を選ぶコツは?

掃除機を選ぶときは、「吸引力が強いかどうか」だけで決めないことが大切です。床材、ゴミの種類、手入れのしやすさ、重さ、音、収納場所などを合わせて考えると、自分の家に合う掃除機を選びやすくなります。

3-1.吸引力だけでなくヘッドとの相性を見る

紙パック式でもサイクロン式でも、ゴミがたまったりフィルターが汚れたりすれば吸引力は落ちやすくなります。方式だけで「よく吸う」「吸わない」と判断するのではなく、手入れのしやすさも確認しましょう。

また、床材に合ったヘッドを選ぶことも重要です。フローリング中心なら軽いヘッドでも掃除しやすいですが、カーペットやラグが多い家では、ブラシでゴミをかき出せるパワーヘッドが役立ちます。

畳が多い家では、重すぎるヘッドやブラシの当たりが強すぎるものより、軽く動かしやすいものを選ぶと掃除がしやすくなります。

3-2.ヘッドだけ交換する選択肢もある

掃除機本体がまだ使える場合は、ヘッドだけを交換する方法もあります。

たとえば、フローリング中心だった家にカーペットを敷いた場合や、ペットを飼い始めて毛が気になるようになった場合は、ヘッドを変えるだけで掃除しやすくなることがあります。

布団用ヘッド、すき間用ノズル、ペットの毛に対応したヘッドなども販売されています。現在の掃除機に対応しているか確認したうえで、買い替え前にヘッド交換を検討してみるのもよいでしょう。

3-3.予算だけでなく手入れのしやすさも見る

掃除機は、数千円台のものから高価格帯のものまで幅があります。高価な掃除機ほど多機能な傾向はありますが、すべての家庭に高価格モデルが必要とは限りません。

フローリング中心の家であれば、軽くて手入れしやすい掃除機のほうが使いやすい場合もあります。反対に、毛足の長いカーペットが多い家やペットを飼っている家では、パワーヘッド付きのモデルを選ぶと掃除がしやすくなります。

また、赤ちゃんがいる家庭や夜に掃除することが多い家庭では、運転音の大きさも確認しておきたいポイントです。コードレス掃除機の場合は、バッテリー持続時間や充電時間も見ておきましょう。

価格だけで選ぶより、「自分がこまめに使えるか」「ゴミ捨てやフィルター掃除が負担にならないか」を基準にすると、満足しやすい掃除機を選べます。

4.おわりに

今回は、畳でもフローリングでも使いやすい掃除機の選び方を紹介しました。

  • 紙パック式はゴミ捨てがしやすく、ホコリに触れにくい
  • サイクロン式は紙パック不要だが、ダストカップやフィルターの手入れが必要
  • カーペットやペットの毛には、パワーヘッドが向いている
  • フローリング中心なら、軽いヘッドやスティック型も使いやすい
  • 畳や複数の床材を掃除するなら、ヘッドの種類も確認する

掃除機は、本体の方式だけでなく、ヘッドの種類や手入れのしやすさによって使い勝手が変わります。吸引力の数字だけを見るのではなく、家の床材や掃除の頻度に合わせて選ぶことが大切です。

また、掃除機は長く使ううちにホース、ブラシ、バッテリー、フィルターなどが劣化していきます。メーカーによっては、掃除機・クリーナーの補修用性能部品の保有期間を製造打ち切り後6年としている例もあります。吸引力の低下や部品の破損が気になり、修理や部品交換が難しい場合は、買い替えを検討するタイミングです。

今の掃除機に不満がある場合は、まずゴミ捨てやフィルター掃除、ヘッドの状態を確認してみましょう。それでもゴミの取れ方に不満が残るなら、床材に合った掃除機への買い替えを考えるとよいでしょう。