冷蔵庫が臭い

冷蔵庫がカビ臭い……冷蔵庫にカビが生えてしまった……! こんなときは、ショックを受けるかもしれません。しかし、正しい方法ですぐに掃除すれば、冷蔵庫のカビは取ることができるのです。

そこで今回は、冷蔵庫を正しく掃除する方法やカビの取り方などをご紹介します。

  1. 冷蔵庫にもカビが生える?
  2. 冷蔵庫にカビが生えてしまったら?
  3. 冷蔵庫にカビを生やさない予防法
  4. 冷蔵庫内のカビ掃除などについてよくある質問

冷蔵庫にカビが生えてしまう原因・掃除方法・カビが生えないようにするための予防法などもご紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

1.冷蔵庫にもカビが生える?

まずは、冷蔵庫にカビが生えてしまう原因を見ていきましょう。

1-1.カビ菌は10℃以下でも活動できる

低温に弱いイメージのカビですが、実は0~50℃くらいの環境なら活動できます。冷蔵庫・野菜室のカビ検出率は約20~35%、冷凍庫ですら2%程度検出されているのです。

1-2.冷蔵庫にはカビの栄養がたっぷり

食材や飲み物をこぼしたものはカビの栄養になってしまいます。カビが繁殖するには、温度や湿度だけでなく、栄養も必要です。食べ物がいっぱいの冷蔵庫は、カビにとって十分繁殖できる場所と言えるでしょう。

1-3.カビは野菜の土について入ってくる

野菜室のカビ検出率は冷蔵室よりも約10%高くなっています。これは、野菜に付いている土からカビ菌が運ばれるためです。買ってきた土付き野菜をそのまま冷蔵庫に入れている方は要注意でしょう。

1-4.パッキンはカビの温床

すきまが深く掃除のしにくいパッキン部分は、冷蔵庫内のほかの箇所と比較するとカビにとって快適な環境と言えます。パッキン部分に飲みこぼしや土などが付着すると、よりカビにとって好環境となってしまうでしょう。

1-5.氷(製氷機)にもカビが生える

製氷機の貯水タンクは冷蔵庫内にあります。自動で水が流れて氷が作られる仕組みですが、定期的にメンテナンスをしないと、製氷機自体にカビが付いてしまうのです。カビが混入したまま氷ができてしまうことにもなるでしょう。

冷蔵庫にもカビが生えるんですね。
はい。気温が低くてもカビは繁殖します。特に、冷蔵庫の中は栄養が豊富なのでカビが繁殖しやすいでしょう。

2.冷蔵庫にカビが生えてしまったら?

次に、冷蔵庫内にカビが生えてしまった場合の対処法や掃除方法をご紹介します。

2-1.冷蔵庫のカビ掃除で用意する道具

冷蔵庫のカビ掃除には、以下のものがあると便利です。

  • きれいな布やふきん(使い捨てでないものを使う場合は消毒されたもの)
  • キッチン用アルコールスプレー(市販のものでOK)
  • 液体漂白剤(ハイターなど)を5倍に薄めたもの(しつこいカビ汚れがある場合)
  • 綿棒(パッキンのカビ取り用)
  • から拭き用ダスター(キッチンペーパーなどなんでも)

冷蔵庫内の掃除には、なるべく清潔な布を使いましょう。使い古した雑巾などは、よけいに雑菌が繁殖してしまう可能性があります。使い捨てのペーパーやダスター類も便利です。

2-2.冷蔵庫の掃除方法

冷蔵庫の掃除方法について具体的にご紹介します。

2-2-1.表面(ドア面)

冷蔵庫のドア面や取手部分は、手あかや油汚れなどで、意外に汚れています。まずはここから掃除しましょう。布にアルコールをスプレーして、拭きとればOKです。

2-2-2.庫内

庫内もアルコールスプレーで拭いていきます。カビがほかの箇所に移らないように、布はこまめに交換しましょう。カビ汚れを布に移して少しずつ除去していくイメージで拭いていきます。

2-2-3.パッキン・ほかカビのしつこいところ

冷蔵庫は、基本的にはアルコールで掃除しますが、どうしても落ちない場合は漂白剤を使います。ハイターを5倍に薄めた液体を、綿棒に付けてパッキンなどカビ汚れがひどいところを拭きとりましょう。綿棒はこまめに交換してください。最後に清潔な布で水拭き・から拭きをしましょう。

2-2-4.製氷機

貯水タンクやフィルターなど、洗えるパーツはすべて外して洗います。カビ汚れがひどい場合は漂白剤で15分ほどつけ置き洗いしてからしっかりゆすいでください。
市販の製氷機専用クリーナー液も便利です。給水タンクにクリーナー液を入れれば、製氷するルートをクリーナー液がとおり、洗浄してくれます。口に入っても安心です。

2-2-5.ほか、つけ置き洗い

野菜室のケース・卵ケース・仕切りなど、取り外せるパーツの漂白剤つけ置き洗いもカビ掃除には有効です。野菜室の大きなケース自体をつけ置き用の容器にすると便利でしょう。つけ置きしたあとはしっかりと水洗いしてゆすいでください。

2-3.冷蔵庫の大掃除

冷蔵庫を大掃除する場合は、上記の基本的な掃除方法を組み合わせます。大きな流れは以下のとおりです。

(前日)

  • 食材をなるべく使い切る。
  • 保冷剤を凍らせておく(あれば保冷バッグも用意)

(当日)

  1. 掃除道具を用意する
  2. 床に新聞紙を見開き2枚以上敷いておく(食材などを置く用)
  3. 冷蔵庫の電源を切る
  4. 冷蔵庫の中身をすべて出す。
  5. 溶けたり傷んだりしやすい食材は、保冷剤とともに保冷バッグに入れる
  6. 取り外せるパーツをすべて取り外し、つけ置き洗いを開始する
  7. 冷蔵庫表面・庫内をアルコールもしくは漂白剤で拭き掃除する
  8. つけ置き洗いしたパーツ類をしっかりゆすぐ
  9. 庫内および、ぬれたパーツ類をしっかりから拭きする
  10. 冷蔵庫の電源を入れる
  11. 庫内にものを戻す(汚れたものは洗い、土なども落とす)
冷蔵庫は、消毒用エタノールで掃除するのがおすすめなんですね。
はい。消毒用エタノールは防カビ効果もあります。

3.冷蔵庫にカビを生やさない予防法

次に、冷蔵庫にカビを生やさないための予防策についてご紹介します。

3-1.汚したらすぐに拭きとる

こぼしたものをすぐに除去することで、カビの栄養を断ちます。また、こぼしてすぐなら汚れがまだゆるいため、掃除しやすいというメリットもあるのです。

3-2.庫内の温度を低く保つ

カビは10℃以下でも生きていけますが、冷蔵庫内の温度は低いに越したことはありません。冷蔵庫の温度を低く保つことでカビの繁殖を抑えられます。具体的なコツをご紹介しましょう。

  • 開けたらすぐに閉める
  • なんども開け閉めしない(調理の際は、使うものを頭の中でまとめておき、一気に取り出す)
  • 熱いものは粗熱を取ってから入れる(電気代の節約にも)
  • 冷蔵庫用カーテンを使う

3-3.食材をギュウギュウ詰めにしない

庫内のスペースに余裕を持たせることで、カビが繁殖しにくくなります。また、冷却効果もアップするため一石二鳥です。食材を定期的に見直し、不要なものが冷蔵庫内でギュウギュ詰めにならないようにしましょう。

3-4.こまめに掃除する

カビが生える前に掃除することが大切です。アルコールスプレーは常備しておくとよいでしょう。汚れていなくても、週に1回は拭き掃除をすることが望ましいです。こまめに掃除することで、面倒な大掃除が不要になります。

冷蔵庫内を整理整頓しておくことが大切なんですね。
はい。また、こまめな掃除も有効です。

4.冷蔵庫内のカビ掃除などについてよくある質問

冷蔵庫の掃除についてよくある質問にご紹介します。

Q.冷蔵庫内は重曹やクエン酸で掃除してもいいの?
A.重曹やクエン酸でも効果はあります。ハイターを使いたくない場合は重曹ペーストがおすすめです。ただし、重曹やクエン酸には除菌効果はありませんので、アルコールスプレーがベターでしょう。

Q.冷蔵庫の臭いが気になるのですが
A.粉末のままの重曹は消臭効果があります。ビンなどに入れて庫内に置いておきましょう。効果は1か月程度です。使い終わった重曹は掃除にも使えます。

Q.カビを防ぐ冷蔵庫の使い方のポイントは?
A.以下のポイントを覚えておきましょう。

  • 土付き野菜は洗ってから水分を取り、袋に入れて保管する
  • 汚れたものは拭いてからしまう
  • 冷蔵庫の取手はつねに清潔にしておく(汚れた取手を触った手が庫内にも汚れを移してしまう)

Q.冷蔵庫内の汚れが固まってしまって取れません
A.冷えて固まってしまった汚れは、熱湯が有効な場合があります。ギリギリ手で触れるくらいの熱めのお湯にひたしたふきんで拭きとってみてください(やけどに注意)。ふきんの上から割りばしなどでこすると、こびりついた汚れも落とせることがあります。傷が付かないように、ふきんは分厚めに置いておき、最初は弱い力で試してみてください。

Q.冷蔵庫の野菜にカビが生えてしまったのですが、ほかの野菜も捨てたほうがいいですか?
A.カビが生えた野菜は処分するしかありませんが、カビが生えたままの状態でよほど長い時間(1週間以上くらい)放置していなければ、庫内に入っていたほかの野菜までは捨てる必要はないでしょう。表面を洗ったり削ったりすれば大丈夫です。庫内掃除もあわせて行っておきましょう。

まとめ

冷蔵庫のカビ掃除・対処法や予防法をご紹介しました。冷蔵庫にカビが生えてしまった場合でも、すぐに掃除すれば大丈夫です。また、汚れる前にこまめに掃除することで、カビ知らずの清潔な冷蔵庫を使うことができるでしょう。