洗濯機から悪臭が漂ってきたとき、それは洗濯機の中が汚れている可能性が高いでしょう。衣類をキレイにするための洗濯機なのに、その本体が汚れてしまっていては意味がありません。しかし、どのようにキレイに掃除をすればいいのか分からずに困っている方は多いでしょう。

そこで、本記事では、洗濯機をキレイにする方法を詳しく説明します。

  1. 洗濯機につきやすい汚れは?
  2. 洗濯機の掃除に役立つアイテム
  3. 洗濯機をキレイにする方法と注意点
  4. 洗濯機の汚れを防ぐには?
  5. 洗濯機の掃除に関してよくある質問

この記事を読むことで、洗濯機の掃除をする際の注意点なども分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。

1.洗濯機につきやすい汚れは?

まずは、洗濯機にどのような汚れが溜まりやすいのか、チェックしておきましょう。

1-1.衣類についている汚れ

洗濯機は衣類をキレイに掃除する家電ですので、どうしても衣類についているよ汚れやホコリなどが洗濯槽の中にもこびりついてしまいます。衣類が激しく汚れている場合は、その汚れが洗濯機に移ってしまうのです。汚れだけでなく、においも移ってしまうことがあり、ほかの衣類にまで悪影響を及ぼしてしまう恐れもあるでしょう。また、残り湯を使って洗濯する場合、残り湯に入っている汚れが洗濯機の汚れになってしまうケースもあります。

1-2.水垢や洗剤の残りカス

洗濯機の汚れとしては、水垢や洗剤の残りカスも含まれています。これらの汚れが洗濯槽に蓄積されやすい汚れで、カビや雑菌を繁殖させる原因にもなるでしょう。カビや雑菌は、ホコリが蓄積されていては高めの温度を保っている場所が大好物です。洗濯機の内部はまさにその環境が整っており、カビや雑菌が繁殖しやすい状況となっています。特に、洗濯機の多くは脱水のために、洗濯槽の内側に穴が開いていますが、この穴の奥にカビ菌が入りやすいのです。

1-3.外側に溜まりやすいホコリ

洗濯機の汚れは、洗濯槽に蓄積されるものばかりではありません。洗濯機の外側もホコリが溜まりやすくなっているので、しっかりと掃除する必要があります。フタの部分などにホコリが蓄積するだけでなく、洗濯機置き台などには溝があるのでホコリや髪の毛などがたまりやすいでしょう。久しぶりに掃除をしてみると、ピンや髪ゴムなどが落ちていたということもあります。

2.洗濯機の掃除に役立つアイテム

ここでは。洗濯機の掃除に役立つアイテムをいくつか紹介します。

2-1.汚れを落としてくれる洗剤

洗濯機の掃除には、汚れをキレイに落としてくれる洗剤が必要です。主に、洗濯機掃除に使える洗剤としては、塩素系クリーナー・酸素系クリーナー・重曹の3つがあります。塩素糸酸素系クリーナーは市販の洗濯機クリーナーとなりますが、それぞれ洗浄力が異なるので使い分けをするのがポイントです。簡単に済ませたいなら塩素系、汚れ落ちを確認しながら丁寧に掃除したいときは酸素系を選びましょう。塩素系は刺激が強めですので、刺激成分は使いたくないと思っている方は重曹がおすすめです。重曹はアルカリ性の素質を持っているため、皮脂汚れやヌメリといった酸性汚れを中和してくれます。自然由来の成分でできているからこそ、安心して使えるでしょう。

2-2.ゴミすくいネットや歯ブラシ

100均ショップでも手軽に購入できるゴミすいネットや歯ブラシも、洗濯機の掃除アイテムとして役立ちます。ゴミすくいネットは洗濯機を掃除する際に浮かび上がってくる汚れを、サッと取り除けるのにもってこいのアイテムです。洗濯機を掃除する際はゴミ取りネットを取り外すため、汚れをすくいあげるアイテムが役立ちます。また、細かい部分の汚れを除去するときは、歯ブラシが活躍するでしょう。

2-3.ストッキングとハンガー

洗濯機置き台ともいえる洗濯パンは、洗濯機の下に設置されている板のようなものです。ここにもホコリや髪の毛といった汚れが溜まりやすいのですが、蓄積されている汚れを除去する際に、ストッキングとハンガーが役立ちます。ハンガーにストッキングを巻くだけで、ホコリなどをキャッチできる掃除用具の出来上がりです。ストッキングの細かい繊維がホコリを吸着してくれるので、洗濯パンの汚れをキレイに取り除くことができるでしょう。手元に用意がある方は、ぜひ試してみてください。

3.洗濯機をキレイにする方法と注意点

ここでは、洗濯機をキレイにする方法と注意点について説明します。

3-1.洗濯槽の掃除方法

洗濯槽を掃除する場合、下記の手順を参考にしてください。ここでは、酸素系クリーナーまたは重曹を使います。

  1. 洗濯槽についているゴミ取りネットを外す
  2. 40~50℃程度のお湯を洗濯槽の満水の位置まで溜める
  3. 酸素系クリーナーをパッケージ記載の規定量ほど入れる(重曹の場合は1カップを投入)
  4. 標準の洗いコースで洗濯機を回す
  5. 10分ほど回したら排水前に洗濯機を止めて、4~6時間ほどそのまま放置する
  6. 放置後、もう一度洗濯機を5分ほど回す
  7. ゴミすくいネットなどを使って大まかなゴミを除去する
  8. 洗濯機を再び回し、ゴミを取り除く作業をゴミが出なくなるまで続ける
  9. 目に見えるゴミがなくなりしだい、ゴミ受けネットをセットし洗いから脱水まで行う

クリーナーを使う際は、ゴミ取りネットを必ず取り外してください。ゴミ取りネットをつけたままクリーナーを使ってしまうと、洗浄の邪魔をしたりネットの中にゴミが溜まったりしてしまいます。また、40~50℃のお湯が汚れ除去に効果的ではありますが、洗濯機によっては耐用温度が低いケースもあるため、事前に取扱説明書を確認しておきましょう。

3-2.洗剤投入口・糸くずフィルターの掃除方法

洗濯機には洗剤投入口や糸くずフィルターなどがあります。この部分が汚れてしまっていると洗濯物に汚れがついたり、悪臭の原因になったりしてしまうので、きちんと掃除してキレイにしておかなければなりません。掃除方法については下記の手順を参考にしてください。

  1. パーツを取り外す
  2. 40~50℃のお湯で汚れを柔らかくする
  3. 糸くずフィルターはゴミを取り出す
  4. 歯ブラシでこすり洗いをする
  5. パーツを取り外した本体側も歯ブラシを使ってキレイに洗う

なかなか汚れが落ちないときは、台所用中性洗剤を使うといいでしょう。ある程度の汚れであれば、台所用中性洗剤でキレイになります。また、洗濯槽のクリーナーが届きにくいフタの裏側・パッキン・溝などは、ぞうきんで拭き上げるのがポイントです。

3-3.洗濯パンの掃除方法

前述したように、洗濯パンに蓄積されたホコリを除去する際は、ストッキングとハンガーを活用します。まずは、掃除機で目に見える部分の汚れを取り除きましょう。大まかな汚れを除去した後、洗濯機の下にストッキングを巻いたハンガーを差し込みます。ストッキングの繊維がホコリを吸着してくれるでしょう。そして、排水口周りを濡れたぞうきんなどで吹きます。これだけで洗濯パンがキレイになるはずです。ホコリは湿気を含むと固くなってしまうので、早めに掃除することをおすすめします。

4.洗濯機の汚れを防ぐには?

ここでは、洗濯機の汚れを防ぐ方法とポイントについて説明します。

4-1.洗濯機のフタは開けたままにしておく

洗濯機の汚れを未然に防ぐために、洗濯機のフタは開けたままにしておきましょう。洗濯をした後、すぐにフタを閉めてしまうと、湿気が中にこもってしまいます。その結果、カビが繁殖したり、雑菌が発生したりしてしまうのです。洗濯機の中がしっかり乾燥するまでには、フタは開けたままにしておいたほうが効果的でしょう。ただし、ペットや小さな子どもがいる家庭では、フタを開けっぱなしにしていると中に入る危険があります。念のため、洗濯前にしっかりと確認することが大切です。

4-2.汚れた衣類は洗濯カゴに入れる

汚れている衣類を脱いだ後、洗濯機の中に入れて放置するのはNGです。すぐに洗濯機を回すなら構いませんが。けれども、汚れた衣類をそのまま洗濯機の中に放置してしまうと、衣類についていた汗や皮脂などで洗濯槽内の温度が上がってしまうことになるでしょう。その結果、湿気を好むカビが発生してしまうのです。面倒だからと直接洗濯機の中に入れて放置してしまいがちですが、汚れた衣類は洗濯カゴに入れるようにしてください。少し気をつけるだけでも、洗濯機の汚れを未然に防ぐことができます。

4-3.洗剤や柔軟剤は規定量を守る

洗剤や柔軟剤は、必ず規定量を守ってください。パッケージや洗濯機の表示にあるとおりの適量を使わないと、洗剤カスが洗濯槽に残ってしまいます。洗剤カスはカビや雑菌が繁殖する原因ですので、キレイに使うためには洗剤・柔軟剤の量を守ることが大切です。衣類が激しく汚れていると規定量以上の洗剤や柔軟剤を使ってしまうでしょう。量を増やすほど洗浄力がアップすると思われがちですが、洗濯機やパッケージに表示されている規定量が最も効果的です。

4-4.定期的に乾燥機能を使う

定期的に乾燥機能を活用するのも、洗濯機の汚れを未然に防ぐポイントです。ドラム式洗濯機や乾燥機能がついている全自動洗濯機は、どんどんその機能を活用していきましょう。乾燥機能を使うことで、洗濯槽全体から湿気を取り除くことができます。ただ、毎日使う必要はありません。定期的に乾燥機能を活用することでカビ対策にもつながるでしょう。

5.洗濯機の掃除に関してよくある質問

洗濯機の掃除に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.洗濯機を掃除する頻度はどのくらいか?
A.洗濯槽の場合、掃除の頻度は月に1回が理想です。月に1回、洗濯槽を掃除することでキレイな状態のまま使えるでしょう。ただ、洗濯機の機種や汚れ具合はそのときによって異なるため、状態に合わせて洗剤の種類を選ぶことが大切です。また、月に1回の掃除ではフィルターやゴミ受けなどのパーツもキレイにしてください。特に、糸くずネットはゴミが溜まりやすい場所ですので、洗濯機を2回使ったらお手入れするように心がけましょう。

Q.酸素系と塩素系のクリーナーはどちらを使えばいいのか?
A.酸素系クリーナーは衣類へのダメージは少なめですが、掃除に手間がかかってしまいます。逆に、塩素系クリーナーは掃除は簡単ですが、刺激が強いので扱い方には気をつけなければなりません。よって、掃除の手間をかけたくない・頑固な汚れがついてる場合は塩素系クリーナーを、そこまで汚れが蓄積されていない場合は酸素系クリーナーを使うといいでしょう。

Q.塩素系クリーナーを使用する際の掃除方法は?
A.塩素系クリーナーを使用する際は、下記の手順を参考にしてください。

  1. 塩素系クリーナーを規定量、洗濯槽に投入する
  2. 洗濯槽の中に水を満水まで溜める
  3. 洗濯機を洗浄コースまたは標準コースに設定して回す
  4. 回した後、フタを開けて洗濯槽を乾燥させる

ドラム式洗濯機の場合、お湯を溜めてからフタを開けることができないので、洗濯機の電源を入れたらすぐにクリーナーを投入しましょう。それから洗濯ボタンを押してください。

Q.押さえておきたい掃除場所は?
A.洗濯槽はもちろんのこと、洗剤投入ケース・ゴミ取りネット・乾燥フィルター・排水フィルターなどはチェックしておきたい掃除場所です。また、フタの裏・パッキンの裏・洗濯槽のフチなども見逃しやすい場所ですので、汚れやホコリが溜まっていないかしっかりとチェックしておきましょう。

Q.どうしても洗濯槽がキレイにならないときの対処法は?
A.プロのクリーニング業者に依頼するのも選択肢の1つです。掃除のプロに依頼することで、手間と時間をかけることなくスピーディーに汚れを落とすことができるでしょう。また、洗濯機の寿命によっては買い換えも検討したほうがいいです。ちなみに、洗濯機の寿命は一般的に6~8年だといわれています。キレイに洗っても汚れが落ちない場合、洗濯機の寿命が関係している可能性もあるでしょう。そのときは新しい洗濯機に買い換えてください。

まとめ

衣類には外からついた砂ぼこりや皮脂汚れなど、たくさんの汚れがついているものです。それらの衣類を洗濯機に入れているので、洗濯機の中はとても汚い環境になっています。定期的に洗濯機の中も掃除しなければ、カビが生えたり、悪臭が漂ってしまったりするでしょう。手軽な道具や洗剤を使って掃除するなど、悪臭が漂う前にキレイにしてください。また、普段から汚れがたまらないように工夫を施すことも大切です。