毎日使う風呂場は、掃除をしないと汚れがどんどんたまっていってしまいます。風呂床をはじめ、浴室のカビ・黒ずみ対策をしたいという方は少なくないでしょう。そこで、今回は、風呂床や浴室の掃除方法・汚れの種類・予防方法についてご紹介します。

  1. 風呂の床の汚れについて
  2. 風呂の床の掃除方法
  3. 風呂床の汚れの予防方法
  4. 風呂掃除についてよくある質問

風呂掃除は、ポイントを押さえることで、案外簡単なものです。風呂場の掃除について知りたい・床の黒ずみや汚れが気になるという方はぜひ最後まで読んでみてください。

1.風呂の床の汚れについて

まずは、風呂の床の汚れについて、基本的な情報をご紹介します。

1-1.風呂床の汚れとは?

風呂は、湿度が高くカビが発生しやすい場所です。石けんカス・水アカなどの汚れもついてしまうこともあるでしょう。特に床は、水分や汚れがつきやすく残りやすい場所です。風呂床をはじめ、浴室内に水分や石けん泡などを残さないようにするのがポイントになります。

1-2.風呂の汚れの種類

この項では、汚れの種類についてご紹介します。具体的な掃除方法は次項をご参照ください。

1-2-1.カビ・黒ずみ

風呂の汚れで、最も代表的なものがカビや黒ずみです。お風呂は、湿度・温度・栄養など、カビにとって最適な環境であると言えるでしょう。湿度や温度は換気や入浴後の水シャワーによって管理できます。また、石けんや皮脂汚れなどカビの栄養となるものを残さないことも重要です。

1-2-2.石けんカス・皮脂汚れ

石けんの残りやシャンプーが飛び跳ねたものをそのまま放置しておくと、ヌメヌメとした汚れが定着し、カビの原因になってしまうこともあります。白く結晶化しざらざらとした汚れになってしまうこともあるでしょう。入浴後はきちんと洗い流すことが大切です。

1-2-3.水アカ

一見無害な水も、床や壁などについたまま放置していると水アカ汚れになってしまいます。水アカもざらざらとした白い汚れです。風呂場の鏡に、うろことして残ってしまうこともあります。入浴後はスクイージーや手などで、水分を切ったり、バスタオルなどでふき取ったりすれば水アカ対策になるでしょう。

1-3.床材について

風呂場の床には、主に樹脂床材・カラリ床材・タイル床材が使われます。中には、デコボコとしたものや、タイルの目地のように掃除しにくいものもあるでしょう。掃除をするには、継ぎ目のない一枚ものの床がいいように思われますが、これらの風呂床には滑り止め・保温・耐湿耐水・デザイン性など、さまざまな機能やメリットもあるのです。

1-4.風呂の掃除を放置すると……!?

上記のように、風呂にはさまざまな汚れの原因が存在します。しかも、風呂は毎日使うものなので、自然に汚れは蓄積されていくでしょう。しかし、カビや水アカなどは1日では繁殖・定着しません。そのため、こまめに掃除することで風呂の汚れを取りのぞき、さらには発生させないこともできるでしょう。逆に、カビや水アカ汚れを何日・何週間も放置すると、カビ取り剤や研磨剤などを使っても落ちなくなってしまうことがあります。

2.風呂の床の掃除方法

この項では、風呂床の具体的な掃除方法をご紹介します。

2-1.汚れ別! 掃除方法

風呂の汚れは、種類によって掃除方法や使用する洗剤類が異なります。汚れ別にそれぞれ見ていきましょう。

2-1-1.カビ・黒ずみ

カビや黒ずみは、段階ごとに以下のように落とすことができます。

  1. 水やお湯
  2. 重曹&クエン酸※大理石床は不可
  3. カビ取り剤

実は、カビは45℃以上のお湯で死滅します。また、定着して間もないカビ汚れは水洗いでも洗い流すことができるのです。

2-1-2.水アカ・石けんカス・皮脂汚れ

これらの汚れは、すべて酸性洗剤が効果的です。クエン酸(※)やお風呂用洗剤を利用しましょう。スプレーをしたら1,2分放置し、スポンジでこすりながら洗い落とします。日々の掃除なら、スプレーしてすぐに洗い流すだけでもOKです。ただし、酸性洗剤は、ステンレスを変色させることもあるので、蛇口などには長時間放置しないようにしましょう。

※カビ取り剤と合わせて使うと危険です。絶対に同時に使わないようにしましょう

2-2.掃除用品について

次に、風呂掃除をするための道具などをご紹介します。

2-2-1.重曹&クエン酸の使い方

カビ汚れやぬめりが気になる箇所に、重曹を粉のまま振り掛けます。10分ほど放置したら、クエン酸水(200mlに小さじ1)をスプレーしてください。シュワシュワと泡立ちながら汚れが浮いてくるので、シャワーで洗い流しながらスポンジやブラシなどでこすり落とします。

2-2-2.カビ取り剤の使い方

スプレーするだけでも効果のあるカビ取り剤ですが、ポイントを押さえることでより効果的にカビを取ることができます。

  • スプレーした部分をラップなどで密閉する
  • キッチンペーパーなどにしみこませて、薬剤がタイルの目地などに定着するようにする
  • 30分放置するよりも、10分放置&洗い流しを3回繰り返すほうが効果がある
  • カビ取り剤と酸性の洗剤を混ぜて使用しないこと
  • 掃除中と掃除後は十分に換気すること

2-2-3.クエン酸パック

しつこい水アカには、クエン酸パックが有効です。キッチンペーパーにしみこませて、汚れの箇所に付着させます。上からラップをかければさらに効果アップです。長時間放置することによって効果があります。その際は、10分おきくらいに様子を見ましょう。汚れがこすって取れるくらいになったら洗い流してOKです。

2-3.掃除の流れについて

お風呂の掃除方法について、頻度別にまとめました。

2-3-1.毎日の掃除

  1. 入浴後、45℃以上の熱いお湯で壁・床を洗い流す
  2. 水シャワーをして浴室の温度を下げる
    (ついでに湯船内の掃除をしておく)
  3. スクイージーやバスタオルで水気を取る
  4. 排水溝のゴミを捨てる

毎日行うのが大変な場合は、どれかを省略したり、隔日で行ってもOKです。できる範囲で掃除しましょう。また、入浴前にお風呂掃除をしているご家庭は、入浴後に切り替えることをおすすめします。掃除の時間がまとまるため、楽になるでしょう。

2-3-2.週に1回の掃除

毎日の掃除が大変な方も、週に1度は上記の掃除を行いましょう。さらに、以下の掃除を行うとベストです。

  • 排水溝の裏・ゴミ取りなどを洗う
  • 蛇口の隙間を歯ブラシで洗う
  • 歯ブラシ・ボトルなど小物周りを洗うか拭く
  • 壁・床・風呂おけ・イスなどを風呂用洗剤で洗う
  • 上記の後、水気をふき取る

お風呂の掃除は、水関連として水曜日に設定すると忘れにくくなります。

2-3-3.月に1回の掃除

  • 小物類をすべて浴室から出し、整理整頓する
  • 浴室に何もない状態で、全体を上から順(換気扇・天井・小物棚類・ドア・壁・床・排水溝)に掃除する
  • スポンジを交換する

2-3-4.年に1~数回の掃除

日ごろから掃除をきちんとしている人でも、年に1~2度はプロに掃除を依頼する方も少なくありません。風呂床・壁などはもちろんのこと、エプロン内部の高圧洗浄などプロならではの掃除を依頼し、ピカピカの浴室にリセットします。

2-4.風呂掃除は柔らかいブラシで優しく

固いブラシやメラニンスポンジで掃除をすると、表面に傷がつき、その隙間にカビが定着しやすくなってしまいます。歯ブラシよりも固いブラシは使わないようにしましょう。力をいれずに優しくこすってください。どうしても落ちない場合は清掃業者に依頼するかリフォームを依頼しましょう。

3.風呂床の汚れの予防方法

次に、風呂をきれいに保つポイントについてご紹介します。

3-1.汚れの予防方法

風呂の汚れを予防するには、上記のようにこまめな掃除と水気・温度管理が重要です。主に以下のような予防方法があります。

  • 石けんカスなどを残さない(洗い流す)
  • 水気をふき取る
  • 排水溝にゴミをためない(雑菌が繁殖する原因)
  • 室温を下げる
  • 換気をする
  • カビや汚れを見つけたら「すぐに」対応する

3-2.どうしても落ちない汚れは?

こびりついてしまったカビや黒ずみは、どうしても落とせないこともあります。その場合は無理にこすったり薬剤を大量に使ったりせず、一度プロに相談してみましょう。特に、水回りの掃除は専用の薬剤や機材・技術による影響が大きいため、プロに依頼することで見違えるほどきれいになるでしょう。

4.風呂掃除についてよくある質問

Q.風呂床のコツを掃除しやすくするポイントを教えてください。
A.風呂床掃除を楽にするポイントをご紹介します。

  • スポンジは面が広いもの・柄が長いものを使用する
  • スポンジはこまめに交換する(1か月に1回以上)
  • 風呂になるべくものを置かない(掃除しやすい環境にする)
  • 洗剤の種類を増やさない(頭を使わず楽に掃除できる)

Q.お風呂掃除を楽にするには?
A.最後にお風呂に入った人が、湯船内を手でこするだけでも効果があります。また、体がぬれている状態のほうが、思いきって掃除ができて楽でしょう。

Q.風呂場の換気のコツはありますか?
A.換気扇を使う場合は風呂場のドアをしめましょう。風呂場のドアには必ず吸気口があり、そこから空気を循環させたほうが、より高い換気効果が発揮されます。また、換気扇は24時間回しっぱなしが基本です。

Q.水気をふき取るのに効果的な道具はありますか?
A.専用のものを用意するなら、マイクロファイバークロスがよいでしょう。高い吸水性で水気を簡単にふき取れます。ただし、水を吸ったまま放置すると臭くなってしまうので、洗濯・乾燥・交換には気を使いましょう。また、上記のとおり、バスタオルやスクイージーも便利です。ズボラ技としては、洗濯前の洋服を使ってもよいでしょう。

Q.浴室クリーニングの清掃相場はどのくらいですか?
A.約15,000~20,000円で依頼できます。作業時間は2,3時間ほどで、浴室のほぼすべての掃除をしてくれるでしょう。業者によっては、別料金で高圧洗浄・エプロン内清掃・換気扇取り外しなども行ってくれます。

風呂床・浴室の掃除方法やポイントについてご紹介しました。面倒に感じがちな風呂掃除ですが、日ごろから予防やこまめな掃除を行うことで、案外楽になるものです。つい汚れをためてしまう、という方は、入浴後のシャワー洗い流し&水気ふき取りから始めてみてはいかがでしょうか。