毎日の食事で必ず出る生ゴミは、保管方法や保管場所によってはコバエやゴキブリが発生する原因にもつながります。ご家庭によって処理方法は違いますが、臭いや虫の発生は近隣に迷惑になることもあるのです。 ゴミの日まで溜(た)めておくのは大変なことでしょう。衛生面での問題もあり、正しい処理を行うことが求められます。特に、気温が高い季節は腐敗も進行しやすく、苦労されている方も多いものです。 今回は、気になる生ゴミについてご紹介しています。衛生面に配慮した保管や処理を行う参考にしてみてください。

  1. 生ゴミの保管方法
  2. 生ゴミの保管場所
  3. 生ゴミを生かす方法
  4. まとめ

1.生ゴミの保管方法

腐敗しやすい生ゴミは、長く溜(た)めておくのは難しいですよね。ゴミの日まで放置しておくのは、虫や悪臭の原因にもなります。保管方法を知り、正しく取り扱うようにしましょう。

1-1.水気をきる

生ゴミは水分を多く含んでいます。水気を残したままゴミ箱などに保管すると、臭いが発生しやすくなってしまうため、必ず水気をきるように心がけてください。 水きりネットはなるべく目の細かいものを利用し、ぎゅっと手で絞るといいでしょう。水分が漏(も)れないように、新聞紙で包むと安心です。新聞紙で密閉した生ゴミは、ゴミ袋に入れて空気を抜いてきっちり結んでおきます。 生ゴミのほとんどは水分です。水分を絞ることで、かさも減って保管しやすくなります。

1-2.虫が寄らないように配慮する

キッチンは、最も虫が発生しやすい場所です。特に、生ゴミを放置すると自然と虫が寄ってきます。ゴキブリは、生ゴミだけではなく、調味料や調理用油にもやってくるため、キッチンの数か所にホウ酸ダンゴを設置しておくと安心です。 ホウ酸ダンゴは、中身が露出していないタイプもあり、小さいお子さんやペットがいる家庭では誤飲を防ぐことができます。 ゴキブリ同様、コバエも発生しやすい場所です。コバエには、専用の誘引捕獲剤が販売されています。設置するだけで容器内で捕獲可能ですので、手を汚さずに退治することが可能です。 生ゴミを室内で保管する場合には、虫対策も同時に行うことをおすすめします。

1-3.消臭剤を使う

生ゴミは独特の悪臭が特徴です。ベランダや庭先で、ゴミ箱に入れて保管している方も多いと思います。悪臭で近隣の迷惑にならないように、十分配慮することが大切です。 ふた付きゴミ箱に入れ、消臭剤を一緒に入れるようにしてください。ゴミ箱に設置するタイプもあれば、生ゴミに混ぜ込むタイプもあります。スプレータイプも出ているので、使いやすい方を選んで使いましょう。 使用済みコーヒーカスを生ゴミに混ぜたり、生ゴミの上に振りかけたりしても同じような消臭効果が得られます。

2.生ゴミの保管場所

室内で保管する方、室外で保管する方、生活環境によってさまざまです。いずれの場合も、衛生状態を維持できる保管場所を選ぶようにしてください。

2-1.冷凍庫で保管

ゴミの日まで、冷凍しておく方法もおすすめです。腐敗するのを防ぎ、臭いが発生しにくくなります。臭いが強い魚の内臓などは腐敗するスピードが速いので、水気をきって新聞紙で包み、ビニールに入れて冷凍しておきましょう。凍ったまま捨てられ、衛生的で安心です。 短期間ならほかの食材に臭い移りすることもありません。必ず、密閉した状態で保管するようにしてください。

2-2.食品トレーも臭いの元

納豆や精肉・鮮魚のトレーは、汁などで臭いが付着しています。汚れはしっかり落とし、水気を拭いてからゴミ箱に保管しておきましょう。 ひと工夫するだけで、臭いや虫の発生は防ぐことができます。冷凍庫で保管することができないトレーなどは、臭いを出さない配慮をするようにするべきです。

2-3.生ゴミが出るタイミングを考える

調理する日をゴミ出しの前日にする方法もいいでしょう。長く保管しておけない家庭では、調理方法も1つの知恵になります。皮をむかずに調理できる野菜はそのまま使い、無駄な野菜くずを出さないことです。 ゴミの日の前日にまとめて数日分作り置きすることで、翌日には生ゴミを廃棄できます。

3.生ゴミを生かす方法

臭いや虫の発生原因となる生ゴミは、家庭にとって嫌なものというイメージが強いはずです。捨てることばかりに着目しがちですが、生かす方法もあることをご存じでしょうか?ゴミは捨てれば環境汚染にもつながります。しかし、生かすことで資源にすることができるのです。 地球環境保護のためにも、ぜひ取り入れてみてください。

3-1.生ゴミ処理機を使う

生ゴミを乾燥する機械があるのをご存じですか?生ゴミのほとんどは水分で、乾燥することで大幅なゴミ削減につながります。乾燥した生ゴミは臭いも出ないため、虫も発生しにくいのがメリットです。 生ゴミ処理機に入れて、24時間かけて乾燥した状態になります。ゴミを焼却するためには、多くのエネルギーが必要です。エネルギー消費とともに、たくさんの二酸化炭素を排出しており、地球温暖化の原因になっています。地球温暖化防止は社会問題であり、一人一人が取り組んで実現できるものです。 ゴミ焼却には大切な税金がつぎ込まれています。各家庭で実施することで、環境保護と節税にもつながるのです。

3-2.生ゴミ堆肥にする

生ゴミを有機肥料にすることができるのをご存じですか?硬い貝殻・ラップ・アルミホイルなどは取り除いて作ります。生ゴミ堆肥作りは、コンポストを利用すると簡単です。堆肥にするまでの過程には、一時嫌気・二次嫌気という発酵を行わなければなりません。コンポストは生ゴミを投入するだけで堆肥作りができるため、初心者の方でも始めやすいでしょう。 コンポストを使って堆肥を作るときは、発酵促進剤などを使います。アンモニアを中和し、刺激臭を緩和する作用があるものです。ガスの発生も抑制します。 出来上がった堆肥は園芸や家庭菜園などに大活躍するでしょう。ぜひ試してみてください。

4.まとめ

家庭で出た生ゴミの保管についてご紹介しました。

  • 生ゴミの保管方法
  • 生ゴミの保管場所
  • 生ゴミを生かす方法

水分を多く含む生ゴミはなるべく絞って水気をきり、ゴミの日まで冷凍保管すると腐敗しません。凍ったまま捨てることができ、悪臭を防ぐことができます。 生ゴミ処理機を使って乾燥し、臭いや虫の発生を抑え、ゴミの量も減らすことができるでしょう。コンポストを使った堆肥作りもおすすめです。ゴミ焼却時には多くの二酸化炭素が排出されますが、ゴミを減らすことで地球温暖化防止にもつながります。 家庭での生ゴミ処理に役立ててみてください。