「介護の現場で独特の臭いが気になるけど、スッキリ消臭する方法はないか」「なるべく効率よく臭いがなくなる方法を知りたい」とお考えではありませんか? 介護の現場では、独特の臭いが発生しやすく、多くの人が気になるものです。きちんと対策するためにも、どんな原因で臭いが発生しているかを知ることも必要でしょう。

そこで今回は、介護の臭い対策について詳しく解説します。

  1. 介護の現場で臭いが発生する原因は?
  2. 介護の現場におすすめの臭い対策方法
  3. 介護の現場で役立つ臭いケア商品5選
  4. 介護の臭い対策を業者に依頼する方法
  5. 介護の臭い対策に関するよくある質問

この記事を読むことで、介護の臭い対策を効率よく行う方法がよく分かります。まずは、記事を読んでみてください。

1.介護の現場で臭いが発生する原因は?

最初に、介護現場で臭いが発生する原因について見ていきましょう。

1-1.要介護者の体臭や口臭

要介護者の体臭や口臭は、介護現場で臭いが発生する原因の一つです。入浴や口腔(こうくう)ケアが不十分な状態になると、体臭や口臭が発生してしまいます。体臭や口臭は、誰にでもあるものです。しかし、要介護者の中には、不十分なケアのためにひどい臭いを発している人も多くいます。体臭や口臭がひどい時点で、入浴や口腔ケアの見直しが必要だといえるでしょう。

1-2.要介護者の排せつ物

要介護者の排せつ物も、介護現場の臭いの原因になります。要介護者の多くは、排せつ介助が必要です。しかし、排せつケアのタイミングが遅れたり、適切な対応ができていなかったりすると、強烈な臭いが発生します。さらに、排せつ物の臭いは除去しづらいこともあり、多くの人が悩んでいるのが現状です。

1-3.加齢臭

要介護者が高齢の場合、加齢臭も臭いの原因になります。油の臭いと似ており、男女の区別なく発生するものです。枕カバーや下着など、肌と密着するものに臭いがこびり付くこともあります。一般的な体臭ケアグッズを使っても臭いが改善されない場合は、加齢臭を疑ってみるとよいでしょう。

1-4.湿布や薬剤

湿布や薬剤の臭いも、介護現場独特のものです。人によっては、ハッカや生薬などの臭いで気分が悪くなる人もいます。単体では気にならなくても、そのほかの臭いと混ざることで悪臭になることもあるので注意が必要です。特に、換気が悪い部屋では、耐えられないほどの臭いになることもあります。

2.介護の現場におすすめの臭い対策方法

介護の現場におすすめの臭い対策法を詳しくご紹介します。

2-1.部屋の消臭対策をする

介護の現場における部屋の消臭対策を見ていきましょう。

2-1-1.部屋の換気や清掃をこまめに行う

介護の現場では、こまめに換気や清掃を行うことが臭い対策になります。まずは、窓を開けて新鮮な空気を部屋に入れましょう。換気扇を回すのも効果的です。空気が循環すれば、嫌な臭いも気になりにくくなります。また、介護現場が汚れたらすぐに清掃をすることも必要です。食事をこぼした、排せつ物がもれたなど、介護の現場ではさまざまな汚れが発生します。汚れが発生したらすぐに清掃し、空気を入れ替えることで嫌な臭いを最低限に抑えることが可能です。

2-1-2.消臭剤を使用する

消臭剤を使用するのもよい方法です。ただし、排せつ物の臭いを消すには、介護用のものを使用してください。なお、消臭剤にもさまざまなタイプがあります。空間用・布用・ポータブルトイレ用など、目的に応じて選ぶことが大切です。十分な消臭効果を得るためにも、適切な使い方や適量を守ることも忘れないでください。

2-2.要介護者のケアを見直す

介護の臭い対策では、要介護者のケアを見直すことが基本です。

2-2-1.口腔ケアをきちんと行う

要介護者の口腔ケアをきちんと行うことで、口臭を防ぐことが可能です。要介護者は自分で歯磨きをしたり入れ歯の手入れをしたりすることが難しい場合があります。そのため、口臭が発生しやすいのです。食後の口腔ケアをきちんと行ったり入れ歯の手入れをしたりすることで、口臭を予防することができます。また、こまめに水やお茶を摂取させることも有効な口臭対策です。

2-2-2.入浴や清しきをこまめに行う

要介護者の体臭対策では、入浴介助や清しきをこまめに行うことも大切です。特に夏場は汗や皮脂が盛んに出ることから、体臭がキツくなりやすくなります。なるべくこまめに入浴介助や清しきを行うことで、体を清潔に保つことができ嫌な臭いを防ぐことが可能です。なお、要介護者の入浴や清しきは大変な労力が必要なため、公的な介護サービスの利用を増やすことも積極的に検討してください。

2-2-3.定期的に清潔な衣服や下着に交換する

定期的に清潔な衣服や下着に交換することも必要です。人は、寝ているだけでも汗をかきます。また、皮脂や排せつ物の汚れも付着するため、1日1回は清潔なものに交換してください。汗をかいたときや汚れが目立つときは、その都度交換することをおすすめします。

2-2-4.排せつケアのやり方を変える

排せつケアのやり方を変えるのも臭い対策のポイントです。おむつ交換を定期的に行っている場合、交換時間を短くしたり排せつした都度交換したりするようにしましょう。排せつしてから時間が経過すれば、臭いがこもりやすくなります。また、おむつの許容量を超えてしまい、排せつ物がもれるのを防ぐことも可能です。ポータブルトイレを使用している場合も、こまめに要介護者に声かけをして排せつを促し、排せつ後すぐに掃除することで臭い対策ができます。

2-2-5.シーツや枕カバーを交換する

シーツや枕カバーも、できるだけ毎日交換しましょう。シーツや枕カバーには、汗や皮脂汚れがたくさん付着しています。汚れたまま放置すると、嫌な臭いの原因になるだけでなく、ダニやカビ・雑菌が繁殖しやすく、不衛生です。要介護者は、肌のバリア機能が落ちていることから、感染症にかかりやすい点でもいけません。

3.介護の現場で役立つ臭いケア商品5選

介護の現場で役立つ臭いケア商品を5つご紹介します。

3-1.エステー エールズ 介護家庭用 消臭力

エステーのエールズ 介護家庭用 消臭力は、クエン酸成分を配合することで体臭・尿臭・複合臭を軽減することができる空間用の消臭剤です。香りは清潔感のあるホワイトソープとグリーンハーブの2種類から選ぶことができ、部屋に置くと気分をリフレッシュさせることができます。消臭効果は、1個で2~3か月程度が目安です。

3-2.ピジョン タヒラ ハビナース 消臭ミスト ルーム用

ピジョン タヒラのハビナース 消臭ミスト ルーム用は、空間・布製品のいずれにも使用できるタイプのスプレー型消臭剤です。柿渋エキス配合で気になる尿臭や便臭をスッキリ消臭でき、速乾性でベタ付きにくいのもメリットになります。また、グリーンフローラルの香りがさわやかな印象で、除菌効果が期待できる点にも注目です。

3-3.花王 アタック 消臭ストロングジェル

花王のアタック 消臭ストロングジェルは、衣類やシーツ・カーテンなどの布製品にしみ込んだ臭い対策におすすめのジェル状洗剤です。独自の消臭ブロッカーEXを配合し、気になる尿臭や体臭などを強力に消臭します。優れた汚れ落ちで、洗濯ものをさっぱりと清潔に洗い上げることができるのも特徴です。

3-4.ピジョン タヒラ ハビナース お部屋の消臭シート

ピジョン タヒラのハビナース お部屋の消臭シートは、有効成分フタロシアニンの働きにより、空間に漂う尿臭や便臭に対して優れた効果を示します。シート状で好きな場所に設置でき、無臭なので香りが苦手な人にもおすすめです。なお、使い捨てタイプなので、約3か月間での交換が目安になります。

3-5.富士通ゼネラル 脱臭機 DAS-303K

富士通ゼネラルの脱臭機 DAS-303Kは、介護の臭いが気になる部屋におすすめの脱臭機です。メーカー独自のトリプル脱臭機能や優れた集じん機能のほか、プラズマイオンやオゾンによる除菌機能に加え、加湿機能もあるので部屋の乾燥を防ぐこともできます。フィルター交換不要でお手入れも簡単なので、介護の手間を増やすこともありません。

4.介護の臭い対策を業者に依頼する方法

介護の臭い対策を業者に依頼する方法について詳しく見ていきましょう。

4-1.信頼できる業者を選ぶポイント

介護の臭い対策は、以下のポイントを参考にして信頼できる業者に依頼することが大切です。

  • 介護の現場におけるハウスクリーニングの実績が豊富にある
  • 丁寧な作業と高品質な仕上がりで定評がある
  • 見積もりは無料
  • リーズナブルで分かりやすい料金システム
  • 都合のよい日時に作業してもらえる
  • 言葉遣いや態度が丁寧で感じがよい
  • 守秘義務や個人情報保護を熟知している
  • 利用者からの評判がよい

4-2.まずは見積もりを依頼すること

介護の臭い対策を業者に依頼するには、見積もりをもらうことから始めましょう。必要に応じて現場視察を依頼することもできます。見積もりが届いたら、以下のポイントをチェックしてください。

  • 依頼内容に沿って作成されているか
  • 金額が法外に高くないか
  • 不明な項目で計上されていないか
  • 担当者名・業者名・作成日・有効期限などが明記されているか
  • 社印の押印があるか
  • 書面で送付された場合は正式なフォーマットを使用しているか

なお、見積もりで不明な点があるときは、業者に連絡して説明を受けてください。場合によっては、見積もりの再送を依頼しましょう。見積もりに不明な点がなく、料金などに納得できるときは正式に契約してください。

4-3.業者に臭い対策を依頼する場合の料金目安

業者に介護の臭い対策を依頼する場合の料金目安は、以下のとおりです。

  • 15~25㎡:5,000~12,000円程度
  • 25~45㎡:8,000円~23,000円程度
  • 45~70㎡:13,000円~35,000円程度

ただし、業者によって作業内容や金額設定が異なるため、あくまでも目安として考えてください。また、部屋の汚れがひどいなどで消臭作業の難易度が増す場合は、上記の2~3倍以上の金額になることもあります。詳しくは、業者からの見積もりを確認してみてください。

4-4.何をしてほしいかハッキリ伝えることが大切

業者に介護の臭い対策を依頼するときは、何をしてほしいのかハッキリ伝えることが大切です。してほしいことと不要なことを明確に伝えると、無駄な費用が発生しません。悪質業者の中には、依頼していないことまで勝手に作業して、上乗せ請求してくるケースも見られます。言った・言わないの問題を避けるためにも、依頼内容は必ず文章で伝え、業者とのやり取りを記録に残しておくことが必要です。

5.介護の臭い対策に関するよくある質問

最後に、介護の臭い対策に関する質問に回答します。それぞれ確認してください。

Q.畳に付いた臭いを消臭することはできる?
A.尿臭などのしつこい臭いを完全に消臭することは難しいでしょう。畳の奥深くに臭いの成分がしみ込んでしまっているからです。業者に消臭してもらっても気になる場合は、畳表を交換するかフローリングへのリフォームをおすすめします。

Q.使用済みのおむつの臭いが気になるのですが?
A.使用済みのおむつは、密閉することで臭いが気にならなくなります。おむつ専用のゴミ袋を使用する、消臭剤と併用するなどの方法も試してみてください。

Q.消臭剤を使用してもまだ臭いが気になるのですが?
A.消臭剤を使用するだけでは、臭いの原因を根本的に取り除くことができません。消臭剤に頼りきるのではなく、根本的な原因を突き止めて改善するようにしましょう。

Q.介護の臭い対策を業者に依頼するとどんなメリットがある?
A.以下のようなメリットがあります。

  • 自分で対策するより高い消臭効果が得られる
  • 手間や労力がかからない
  • 都合のよい日時に依頼できるので時間を有効に使える
  • 精神的な疲れをリフレッシュできる

毎日の介護の負担を軽くするためにも、業者に依頼することをおすすめします。

Q.業者と定期契約を結んで臭い対策してもらったほうがよい?
A.信頼できる業者で作業内容に不満がないのなら、定期契約を考えてもよいでしょう。業者によっては、定期契約することで1回ずつ依頼するよりも費用が安くなることがあります。

まとめ

今回は、介護の臭い対策について詳しく解説しました。介護の現場では、独特の臭いが発生します。臭い対策は、介護者・要介護者の両方にとって大切な問題です。まずは、嫌な臭いの原因を把握し、適切な対策を進めてみてください。適切な対策ができれば、嫌な臭いを軽減することができます。なお、介護の臭い対策は、専門業者に依頼するのもおすすめです。プロに任せることで、効率よく消臭できるだけでなく労力や時間の節約にもなるので、積極的に検討してみるとよいでしょう。