現在、節約や健康のことを考え、水筒を持ち歩く人が増えています。保温機能付きのスタイリッシュなデザインの水筒も増え、毎日会社や学校に水筒とお弁当を持っていく、という人もいるでしょう。しかし、水筒はお手入れの方法が悪いと雑菌が内部で繁殖し、食中毒になる恐れがあります。
そこで、今回は水筒の正しい洗浄方法や使う際の注意点を解説しましょう。

  1. 最新の水筒事情について
  2. 水筒につきやすい汚れとは?
  3. 水筒の正しい洗浄方法
  4. 水筒に入れる飲み物の注意
  5. 水筒の洗浄に関するよくある質問
  6. おわりに

この記事を読めば、水筒の洗い方に悩むことはありません。水筒を毎日持ち歩いている人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.最新の水筒事情について

最近の水筒は、素材もデザインも豊富です。安価なものはプラスチック、保温機能がついているものはステンレス製が主流になっています。また、大きさも300mlのミニサイズから1L以上入るものまでさまざまです。コップがついているものもありますが、現在は口をじかにつけて飲むタイプが主流で、中の飲み物がこぼれないように飲み口が狭い水筒もあります。

2.水筒につきやすい汚れや弊害とは?

水筒に入れる飲み物といえば、お茶類やコーヒーが多いでしょう。いずれも、水あかや茶渋といった汚れがたまりやすいものです。ミネラルウォーターでも水に含まれているミネラルやカルシウムが水あかとして水筒に付着します。最近の水筒は口が広く、洗いやすいものが多いのですが、飲み口の部分やゴムパッキン、底の部分などに汚れがたまりがちです。また、ゴムパッキンに黒カビが生えることもあります。
水筒の汚れや水あかを放置しておくと、そこから雑菌が繁殖して食中毒になることもあるでしょう。特に、口をつけて飲むタイプの水筒は、だ液の中に含まれている雑菌が飲み物の中に入りやすく、夏は数時間で雑菌が繁殖することもあります。

3.水筒の正しい洗浄方法

この項では、水筒の正しい洗浄方法を解説します。ぜひ、参考にしてくださいね。

3-1.通常の洗い方

水筒は、使ったら必ず洗いましょう。飲む暇がなかったという場合も、飲み物の中に雑菌が繁殖している可能性があります。水筒の洗浄というと、さっと水を入れてすすいでおしまいという人が多いですが、それでは不十分です。食器洗い用の洗剤をつけ、水筒洗い用の柄のついたスポンジで底までしっかり洗いましょう。水筒洗い用のスポンジは、100円ショップなどで手に入ります。特に、飲み口はスポンジで丁寧に洗いましょう。狭い隙間は、ようじを使うと汚れをかきだせます。

3-2.汚れがひどい場合の洗い方

汚れがひどい場合は、メラミンスポンジでこすりましょう。柄付きのものも販売されています。また、黒カビはキッチン用の塩素系漂白剤を使えって落としましょう。最近は泡タイプも出ていて便利です。泡タイプは直接カビに吹き付け、液体タイプは水に溶かしてしばらくつけ置きしておいてください。水と漂白剤の割合は、説明書を読みましょう。

3-3.水筒を洗う際の注意点

金タワシやクレンザーでごしごしと水筒をこすると、細かい傷がついて汚れが余計付着しやすくなります。現在は、重曹を研磨剤代わりに使用する人も多いのですが、重曹も同じように水筒に細かい傷をつけやすいので、使用できません。また、水あかを掃除するにはクエン酸が効果的ですが、クエン酸で水筒を洗ったらしっかりとゆすいでください。クエン酸は体に害はありませんが、ステンレスを変色させることもあります。

3-4.乾燥もしっかりと

水筒を洗ったら、きちんと乾かすことも大切です。水気が残ったまましまうと、カビが生えることもあります。また、残った水分に雑菌が繁殖することもあるでしょう。

3-5.臭い対策

水筒の臭いが気になるという場合は、水筒に熱湯を入れ、角砂糖を1個溶かして一晩おいておきましょう。砂糖は臭いを吸着させる効果があります。ただし、耐熱温度が100℃未満の水筒には、この方法は使えません。プラスチックの水筒などには、重曹水を入れて数時間置いておきましょう。重曹も臭いを吸着する性質があります。小さじ1杯程度の重曹を入れれば、臭いが取れるでしょう。

4.水筒に入れる飲みものに注意

炭酸飲料・乳酸菌飲料・果汁飲料など、酸性度の高い飲みものを金属性の水筒内に長時間保存しておくと、酸が金属を腐食させることがあります。特に、大きな傷があったりサビがある水筒は腐食しやすいので、注意が必要です。夏になると水筒にスポーツ飲料を入れる人も多いですが、スポーツ飲料にもクエン酸が含まれています。ですから、酸性度の高い飲みものを持ち歩く場合は、ペットボトルかプラスチック製の水筒を使用しましょう。

5.水筒の洗浄に関するよくある質問

Q.水筒は、お茶やコーヒーなど入れる飲み物をコロコロ変えるのはよくないのでしょうか?
A.そんなことはありませんが、長いこと水筒内に飲みものを入れっぱなしにしないように注意しましょう。臭いの原因にもなります。

Q.卵の殻で水筒を洗うといいと聞きました。
A.確かに、卵の殻で水筒を洗う方法もありますが、それよりは柄付きスポンジで洗ったほうがすみずみまで汚れが取れます。

Q.重曹水で水筒を熱湯消毒しても大丈夫でしょうか?
A.かまいません。重曹ペーストで水筒を磨かなければ大丈夫です。

Q.水筒の寿命は何年くらいでしょうか?
A.それほど使わなければ何年でも持ちますが、傷だらけになった場合や、サビが浮いてきたときが交換時です。プラスチック製の水筒は紫外線によっても劣化します。色あせてひびなどが入ってきたら交換しましょう。

Q.水筒は金属製の方が清潔さを維持しやすいでしょうか?
A.丁寧に洗えば、プラスチック製でも問題ありません。それに、子どもはプラスチック製の水筒の方が軽くて持ちやすいでしょう。

Q.水筒をさびさせないようにするには、どうしたらいいですか?
A.塩分の含んだものは入れない、しっかりと乾かしてからしまう、この2点を守れば大丈夫でしょう。

6.おわりに

いかがでしたか? 今回は水筒の洗浄について解説しました。水筒はサッとすすぐだけでは汚れは落ちません。少々面倒くさいですが、使い終わったらすみずみまできれいにしましょう。飲み口が広いものは洗いやすいので、水筒を選ぶ際は洗いやすいものを基準に選ぶのも1つの方法です。また、定期的に漂白剤などで殺菌をするのもいいでしょう。