換気扇の掃除はとても大変ですよね。油でベトベトでいくらこすっても汚れが落ちず、途中で諦めてしまう方も珍しくはありません。特に、マンションではダクトの問題もあり、換気扇の掃除の難易度はさらに高まっています。しかし、実は正しい方法や手順を押さえておけば、楽に掃除することができるのです。そこで、今回はマンションにおける換気扇・フィルターの掃除法についてご紹介します。

  1. マンションの換気扇について
  2. 換気扇の掃除方法について
  3. マンションにおける換気扇掃除のQ&A

この記事を読むことでマンションの換気扇の掃除方法について知ることができます。マンションと一軒家の換気扇の違いなど、豆知識もありますので、ぜひお見逃しなく!

1.マンションの換気扇について

1-1.換気扇の設置場所

換気扇の設置場所と言えばキッチンがまっさきに思い浮かびます。そのほか、浴室・脱衣所・トイレなどにも設置されていることが多いでしょう。浴室や脱衣所は湯気、トイレは臭気を逃がすために設置されます。また、最近のマンションにはリビングや個室に給気口が設置されていることがあるでしょう。給気口は換気扇とは逆に新鮮な空気を取り込む機能を持っています。見落としているだけのこともあるので、家の中を探してみてください。

1-2.一軒家などとの違いとは?

一軒家との違いで最も顕著なのは換気ダクトの存在です。換気ダクトとは換気扇の先に設置されている煙突部分のことを言います。台所用と浴室トイレ用途に分かれており、各戸に専用のダクトが設置されているのが一般的です。ただし、古いマンションなどの場合は共同排気構造のこともあります。これに対して一軒家は換気扇の先にダクト部分がない(あるいは非常に短い)構造です。
また、最近のマンションにはシックハウス症候群などの対策として、24時間稼働の換気システムが設置されています。リビングや個室などに設置された給気口から新鮮な空気を取り込み、換気扇で部屋の中の空気を外に逃がす仕組みです。これによって部屋の中の空気が循環し、有害物質などが家の中にとどまらないようにすることができます。

1-3.汚れについて

換気扇の汚れと言えばやはり油汚れですよね。換気扇の油汚れは空気中のホコリも巻き込んだ積層構造となっており、非常に頑固な汚れと言えます。しかも、油部分には細菌が繁殖しますので、生ゴミのような嫌な臭いを発生させるでしょう。また、換気扇は湯気を吸い込む場所なので湿気が多く、カビ汚れがつきやすいのも特徴的です。

1-4.汚れることの問題点

機能の低下が一番に挙げられるでしょう。フィルター部分に油が付着すれば、網目が塞がることで吸引力が落ちます。また、換気扇の羽に油がつくと重みで回転速度が遅くなるので、さらに能力が低下するでしょう。また、換気機能が低下すると、調理の湯気などによって部屋の中に湿度がこもりやすくなります。これによってダニやカビの発生リスクが高まることも大きな問題点です。
ほかにも、換気扇のダクト部分には鳥やネズミ、ゴキブリなどに住み着かれることがあります。糞(ふん)や死骸などによる悪臭や衛生面の被害など、精神的な苦痛に悩まされることになるでしょう。

2.換気扇の掃除方法について

2-1.掃除の必要性

前述したように換気扇を掃除せずにほうっておくと、油汚れなどで煙の吸引力が低下してしまいます。これによって、換気扇をつけているのに湯気や煙が部屋の中に充満するような自体にもなりかねません。また、換気扇の能力が落ちると、湯気が換気扇のレンジフード内で水滴となり、汚れと一緒に滴り落ちてくることもあります。また、定期的な掃除を怠るとどんどん汚れがこびりついていきますし、ナットなども固着してしまうでしょう。掃除を後回しにすればするだけ汚れを落としにくくなることを忘れないようにしてくださいね。

2-2.自分での掃除する際のコツ

掃除の流れは簡単です。換気扇を分解して洗浄し、拭いて組み立て直します。洗浄する際のコツは、お湯につけ置きしておくことです。シンクなどに熱めのお湯を張り、そこに換気扇のパーツを入れて放置しておいてください。こうすることで汚れが浮き上がり、掃除しやすくなるでしょう。汚れの具合にもよりますが、最低でも1時間以上は浸け置きすることをおすすめします。
汚れがひどい場合は、お湯にアルカリ性洗剤(セスキ炭酸ソーダ・重曹など)を混ぜておくのも手です。また、つけ置きしている間はシンクに蓋をしておくと温度が下がりにくく、より効果が高まります。蓋は専用のものがあれば良いのですが、無い場合はゴミ袋をガムテープでシンクに貼り付けたり、大きめのまな板や風呂板などで塞いだりして代用しましょう。お湯をためられない場合は、専用の洗剤を吹きかけておくことで汚れを落とすことができるでしょう。
また、分解清掃の頻度については、できれば3か月に1回ぐらいのペースで行いたいところです。レンジフード周りの簡単な掃除であれば、1週間に1回がおすすめの頻度となります。

2-3.業者に依頼したほうがいい場合

換気扇の設置場所や構造によっては自力で分解することができない場合があります。分解できないと完璧に汚れを落とすことは難しいでしょう。プロの手を借りるのがおすすめです。また、10年20年と掃除をしないと汚れの表面が硬化してしまいます。自力では掃除できないこともあるでしょう。汚れを放置してしまうと部品を破損させてしまう可能性もあるので、このような場合も業者に依頼したほうがベターです。

2-4.汚れつきにくくする予防法はないの?

最も効果的なのは、換気扇にフィルターを設置して頻繁に交換することです。フィルターとは換気扇を覆うように設置するカバーのことで、換気扇が吸い込んだ汚れを受け止めてくれます。フィルターを取り付ければ換気扇本体に汚れがつくことを最小限に抑えることが可能です。さらに、レンジフードカバーを併用すればさらに効果的でしょう。レンジフードカバーとは、フィルターの上から覆うように設置する不織布(ふしょくふ)のカバーのことです。

3.マンションにおける換気扇掃除のQ&A

Q.掃除をしたら換気扇が動きなくなりました(異音が出るようになりました)が、故障でしょうか?
A.故障の可能性もありますが、組み立てを間違えていたり電源を抜いていたりすることが多いので確認してみてください。

Q.換気扇を掃除する際に注意することはありますか?
A.掃除をする際には必ず電源を切ってから行いましょう。電源がついたままだと事故の原因となります。また、換気扇の下に汚水を受け止めるためのシートなどを敷いておくことも大切です。

Q.マンションのダクトは自分で掃除できますか?
A.自力で掃除するのは難しいでしょう。プロに相談することをおすすめします。

Q.業者選びの注意点やポイントを教えてください
A.訪問営業をしてくる業者に依頼しないようにするという点が挙げられます。「格安で換気扇を掃除します」などと言っておきながら、さまざまな理由をつけて高額請求をしてきたり、自社製品を買わせようとしたりする業者が多いからです。また、優良業者を選ぶ際のポイントに関しては、複数の業者と比較することが挙げられます。多くの業者では見積もりが無料なので、3社程度から見積もりを取って比較し、一番条件が良い業者や信頼できそうな業者を選択しましょう。

Q.業者とのトラブルに遭ったらどうすれば良いのですか?
A.消費生活の紛争解決などを行っている国民生活センターに相談すると良いでしょう。国民生活センターは行政が運営する信頼できる相談窓口です。もちろん無料なので、気兼ねなく相談してくださいね。

まとめ

いかがでしたか? 今回はマンションにおける換気扇の掃除法についてご紹介しました。換気扇はとても汚れやすく、しかも非常に頑固です。放置すると換気扇の機能がどんどんと落ちてしまいます。何よりも不衛生です。定期的に掃除をするようにしましょう。もしも、自分では大変なようであれば、プロに頼るのも一つの手ですよ。ぜひ、依頼を検討してみてくださいね。