本は、気軽に買える一方、なかなか捨てにくいため、放っておくとどんどん増えていってしまうものです。しかし、本棚がごちゃごちゃのままで使っていたり、本を乱雑に積んだりしていると、部屋の印象が悪くなったり余計な本を買ってしまうなどの問題が発生します。

そこで今回は、本の収納の基本・処分するためのポイントなどをご説明しましょう。

  1. 本の収納の前に知っておきたい基礎知識
  2. 本の収納の方法・アイデア
  3. 本の選別方法と捨てられない場合のヒント
  4. 本の処分方法は?
  5. 本の収納についてよくある質問

捨てられない本を手放すためのヒントもありますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

1.本の収納の前に知っておきたい基礎知識

まずは、本の収納について基本的なことを見ていきましょう。

1-1.どんな本棚にしたいか?

本をどのように持ち、どのように管理したいかによって、本の収納方法は変わってきます。とにかくスッキリした本棚にしたい、という方もいれば、本がたくさん積まれている雑多な感じが好き、という方も多いでしょう。しかし、本の収納方法を知りたいという方は前者が多いはずです。スッキリした本棚を作る方法を考えてみましょう。

1-2.本の収納には原則がある

本の収納方法は、人によってさまざまですが原則はあります。以下のポイントをおさえれば、使いやすくスッキリした本棚になるでしょう。

  • 本棚に隙間・余裕がある
  • 背表紙がきちんと見える
  • 平積みしない
  • 本の高さ・出版社などがそろっている
  • 帯を取る

1-3.本棚の写真を撮ってみる

本棚を写真に撮ることで、肉眼で見るよりもシビアにチェックできます。肉眼では気づかない「ごちゃついたポイント」も発見しやすいでしょう。また、つい隠したくなる部分は、収納に納得いっていない部分=整頓するべき箇所であるといえます。

1-4.整理整頓収納の順番を守る

本に限らず、収納では整理整頓の順番が大切です。よく、整理をせずに収納だけを行う方もいますが、これは誤っています。まずは整理して、不要な本を完全に取り除き、必要な本だけが残った状態で整頓・収納しましょう。不要な本が混ざっている状態できれいに収納しても意味がありません。

2.本の収納の方法・アイデア

次に、本を収納する方法やアイデアをご説明します。

2-1.本の収納の前に全出し・整理

前述のとおり、整理をする前に収納をしても全く意味がありません。本の整理では、本棚や部屋中にある本をすべて出してから要・不要の判断を1冊ずつ行います。本棚に本を入れたまま不要な本を抜く方法はNGです。一度すべて出し、また本棚に戻したい本なのかを1冊ずつ判断することが大切になります。あえて「戻すアクション」という労力をかけるのがポイントです。

2-2.本の置き場所は一か所に

本が部屋中に分散している場合は、一か所に集めるいいチャンスです。同じ種類のものは同じ場所に集まっているほうが、圧倒的に片付けやすくなります。リビングのマガジンラックや寝室、トイレに本を置くのは直したほうがよいでしょう。必要なときに本棚から持ってきて、読み終えたら、もしくは読みかけでも、一日の最後に本棚へ戻す、という運用にすればあちこちに本が分散しなくなります。ただし、寝る前の1冊を寝室へ持ち込みたい場合や、子供部屋に絵本を置きたい場合などは家庭によって臨機応変にルールを作るとよいでしょう。

2-3.本の整頓は書店のように出版社別がおすすめ

本を整頓する際は、出版社や作者別がおすすめです。小説系・自己啓発系など、本の内容やジャンルによって配置すると、どうしても判断にブレが出てきてしまうでしょう。出版社や作者なら、だれがどう判断してもぶれることがないので、同じ場所に整頓できるというメリットがあります。また、雑誌やムック本などは、作者=出版社であることが多いので、作者別よりも出版社別のほうがおすすめです。同じ出版社なら背表紙がそろっているというメリットもあります。

3.本の選別方法と捨てられない場合のヒント

次に、本の要・不要を判断する方法や、捨てたいけれど手放しにくい本と向き合うヒントをご説明します。

3-1.読みかけ・読んでいない本は手放してOK

絶版本・希少本でない限りは、本はまたいつでも手に入ります。読みかけの本や、買ったけれど1ページも読んでいない本は、今後読む可能性は限りなくゼロに近いでしょう。一度手放してみて、また読みたくなったときに購入すればよいのです。

3-2.週刊・月刊誌はストック量を決める

定期的に増える雑誌類は、ところてん方式で1冊増えたら1冊捨てることを心がけましょう。もしくは数か月に1度まとめて捨てる日を設定してもOKです。いざとなったら図書館やオンラインで読めるので、手放しても二度と読めなくなることはありません。

3-3.スクラップ・切り取りしてまで持っていたいか考える

お気に入りの写真やすてきな装丁の本は、紙媒体で持っていたいと考える方が多いでしょう。すてきなページを切り取ってファイリングしたり、ノートに貼ったりといった作業を楽しめる方は、ぜひやってみてください。そんなにマメに保管できないという方は潔く手放していったほうがよいでしょう。また、本を切り取ることはもう一つの効果もあります。

3-4.本は完全体でなくなると価値が下がる

本を切り取ることで、本は「冊子」から「紙のカタマリ」へ変化します。本の形だと手放しにくかったものでも、紙のカタマリになった瞬間に「いらないかも」という気持ちになることがあるかもしれません。今まで捨てられなかった本がどんどん捨てられるようになるので、スクラップや切り取りの一環として、試してみてください。もちろん、切り取った紙を保管したければ、ファイリングして持っていてもOKです。

3-5.本をスキャンする方法も

情報として見られればいい・紙媒体でなくてもいいという方は、本をスキャンするのがおすすめです。最近では、高性能のスキャナーを数日間自宅でレンタルできるサービスもあります。本をパソコンやクラウドへ保存しておけば、いつでもどこでも見られるので便利です。専用の裁断機を一緒に貸してくれるところもあります。

4.本の処分方法は?

次に、本を処分する方法についてご説明します。

4-1.自治体回収・古紙リサイクル

本や雑誌など古紙は、自治体のリサイクル回収に出すことができます。本だけでなく、切り取った紙や裁断したあとのバラバラの本も古紙リサイクルとして出せるでしょう。お金をかけずに処分できる方法です。ただし、汚れた本やぬれた本はリサイクル加工が難しいため古紙リサイクルに出せない場合もあります。

4-2.古本屋・リサイクルショップへ持っていく

読まなくなった本を古本屋に持ち込んだり、宅配買取を利用する方は多いでしょう。古本買取業者では、1冊0~10円で本を買取(回収)してもらえます。買取額は高くないですが、捨てるよりはお得な処分方法です。

4-3.回収業者を利用する

運搬が難しいほど大量の本がある場合は、回収業者に依頼する方法があります。本だけでなく、大きな家具・家電の回収も依頼できるので、本棚やラックを一緒に処分したい場合に便利です。

5.本の収納についてよくある質問

本の収納について、よくある質問にお答えします。

Q.本の収納に役立つ100均グッズは?
A.ブックエンドがおすすめです。本棚には、隙間があるとスッキリして見えます。ギチギチに詰め込むのではなく、ブックエンドで空間を作りながら本を配置しましょう。

Q.本棚の防災方法は?
A.本棚が手前に倒れないように、本棚の下に安定板をはさんだり、天井にツッパリ棒をつける方法があります。本が出ないようにするストッパーの利用はさけましょう。強い揺れがあったときに、本が入ったまま本棚が倒れてくる可能性があるため大変危険です。

Q.カラーボックスに本を収納したい
A.市販のカラーボックスは横に置くことでA4サイズが入るようになります。大きめの雑誌もそのまま入るので便利でしょう。

Q.本棚の奥の本が見えなくて探しにくい
A.奥の本の下に台などを置いて高さを出すことで、奥の本が見えやすくなります。専用のボックスもありますが、ティッシュ箱や空き箱など、家にあるものでも大丈夫です。また、コミックスなど同じ種類の本が大量にあるものは同じ種類のものを手前と奥に分けておくと分かりやすくなるでしょう。

まとめ

本の収納や処分のテクニックについてご紹介しました。この機会に、不要な本を処分し、本棚を整理整頓してみてください。スッキリとした本棚をキープしておけば、いい本とめぐり合う機会も増えるでしょう。