ミニマリストとは何か、詳しく知りたいとお考えではありませんか? ミニマリストとは、必要最低限のものに囲まれ、シンプルで上質な暮らしをしている人のことです。ミニマリストは、おしゃれなイメージが強いことから、特に女性の間で人気がありますよね。しかし、ミニマリストになりたくても、実際にどんなことを実践すればよいのか、どんなことに注意すべきかなどよく分からないこともあるでしょう。

そこで今回は、ミニマリストとは何かについて詳しく解説します。

  1. ミニマリストとは?
  2. ミニマリストになるメリット
  3. ミニマリストになるデメリット
  4. ミニマリストになる方法は?
  5. ミニマリストを実践するときの注意点
  6. ミニマリストに関するよくある質問

この記事を読むことで、ミニマリストになる方法や注意点などがよく分かります。ミニマリストに興味がある方は、記事を読んでみてください。

1.ミニマリストとは?

最初に、ミニマリストとはどんなものか見ていきましょう。

1-1.必要最低限のものだけで暮らす人

ミニマリストとは、必要最低限のものだけでシンプルに暮らす人のことです。今の世の中は、たくさんのものにあふれています。しかし、単純に多くのものに囲まれているだけで豊かな暮らしであるとはいえません。ミニマリストは、必要最低限かつ上質なものを厳選し、シンプルで豊かな暮らしを理想としています。多くのものを持たなくても、ものの選び方や考え方を変えることで、豊かで健康的な暮らしを実現しているのです。

1-2.自給自足生活とミニマリストの違い

ミニマリストと比較されるライフスタイルの1つに、自給自足生活が挙げられます。自給自足生活とは、必要なものをなるべく購入せず、自分たちで調達したり作ったりするライフスタイルのことです。多くの場合、自然が豊かな地域で成り立つのが特徴になります。しかし、ミニマリストは、自給自足することにこだわりがありません。また、都市部から地方まで、住んでいる地域や環境に関係なく実践できます。

1-3.断捨離とミニマリストの違い

断捨離も、ミニマリストと同様に語られることが多くなります。両方とも、不用品を処分して身の回りの物量を減らす点は同じです。しかし、断捨離は不用品を処分して身辺をスッキリさせる点を重視しています。一方、ミニマリストはさらに進んで、最低限必要なものだけで上質な暮らしを実現することが目的です。

2.ミニマリストになるメリット

ミニマリストになるとどんなメリットがあるか、詳しく見ていきましょう。

2-1.スッキリと片付いた環境で暮らせる

ミニマリストになると、スッキリと片付いた環境で暮らすことが可能です。部屋本来の広さを有意義に使うことができ、気持ちにもゆとりができます。生活動線や家事動線も十分に確保できるので、ストレスを感じません。また、ものにつまずいたりものが落ちてきたりしてケガをするリスクも低くなります。ミニマリストになってよかったと、さまざまな場面で実感することでしょう。

2-2.掃除が楽にできる

ミニマリストになると、掃除が楽にできるのも大きなメリットです。ミニマリストになると最低限のものだけで暮らすので、掃除機などが使いやすく、簡単に掃除できます。また、汚れがたまりにくくなるため、部屋を衛生的に保つことが可能です。掃除が苦手な人ほど、ミニマリストのメリットを大きく感じることでしょう。

2-3.引っ越しが楽にできる

ミニマリストになると持ちものが少なくなるので、引っ越しが楽にできるのもメリットといえます。仕事で転勤が多い人や賃貸住宅に住み続けたい人にとって、引っ越し費用は大きな負担です。しかし、最低限のものだけで暮らしていれば、引っ越しの荷物も少なく、掃除も楽にできます。必要な作業の時短になるだけでなく、引っ越し費用の節約にもつながることでしょう。

2-4.節約になる

節約になることも、ミニマリストになるメリットになります。最低限のものだけを持つようになり、簡単に無駄遣いしなくなるからです。今まで無駄遣いが多かった人ほど、大きな節約効果を実感できることでしょう。最初はもの足りなくても、徐々に少ないものだけでやっていくことに慣れてしまうものです。なかなか貯金が増えない、よく分からない理由でお金が減っていくという人には、特におすすめします。

2-5.集中力が高まる

ミニマリストになると、集中力が高まります。身に回りの不用品がなくなってスッキリするので、視界から余計な情報が入ってこないからです。リモートワークや在宅ワークをしている人も、仕事の効率がグンと上がります。自宅で仕事や作業をしようとしてもイライラすることが多い、集中力が長続きしないなどの場合は、ミニマリストになると大きなメリットを感じることでしょう。

2-6.時間に余裕ができる

時間に余裕ができるのも、ミニマリストになるメリットの1つです。最低限のものだけで暮らすと、片付けや掃除にかかる時間が大幅に短縮できます。その分、自分が好きなことをする時間に充てることも可能です。多忙を理由にあきらめていたことや、個人的な趣味などに打ち込むこともできるようになります。また、時間に余裕ができることで、何事にもゆったりと構えられるようになるのもポイントです。

3.ミニマリストになるデメリット

ミニマリストになるとどんなデメリットがあるか、詳しく解説します。

3-1.こだわり過ぎて生活が不便になることがある

ミニマリストになると、こだわり過ぎて生活が不便になることがあるので気を付けましょう。たとえば、絶対にものを増やさない、無駄遣いをしないなどのことにこだわり過ぎると、本当に自分が必要なものに出会ったときに、手に入れるチャンスを逃がしてしまいます。これでは、上質で豊かに暮らすというミニマリストの目的を達成できません。

3-2.大切なものまで処分してしまうことがある

ミニマリストになると、大切なものまで処分してしまうことがあるのもデメリットです。ミニマリストの考えが行き過ぎると、本来必要なものまでどんどん処分してしまうことがあります。確かに、必要最低限のもので暮らすことはミニマリストの考えにマッチするのは事実です。しかし、必要最低限のものまで処分すると、不自由な暮らしになってしまうので気を付けましょう。

3-3.ミニマリスト以外の人に厳しくなりがち

ミニマリスト以外の人に厳しくなりがちなのも、デメリットの1つです。自分の信念と異なる人を見ると、口を出してしまったり批判してしまったりすることがあります。特に、多くのものに囲まれることを好む人に対して厳しくなりがちなので、注意してください。ほかの人に厳しくなり過ぎると、人間関係に大きな影を落としてしまいます。

3-4.災害時に困ることがある

ミニマリストになると、災害時に困ることがあります。普段から必要最低限のものだけで暮らしているため、いざとなったときに備蓄が足りなくなる可能性があるからです。特に、ストイックに実践している人は、水や食料などの生活必需品が足りなくなりがちなので注意しましょう。ミニマリストを実践中であっても、必要最低限の備蓄を用意しておくことが大切です。

3-5.何でも合理的に考えてしまう

ミニマリストのデメリットとして、何でも合理的に考えてしまうことも挙げられます。何かあるごとに「無駄ではないか」「もっと合理的な方法があるはずだ」と考えるようになると、味気ない生活になってしまうことがあるので注意しましょう。ミニマリストを目指すには無駄を省いて合理的に考えることも大切ですが、やり過ぎると豊かな暮らしから遠ざかってしまいます。

4.ミニマリストになる方法は?

ミニマリストになる方法について、具体的にご紹介しましょう。

4-1.不用品を処分する

ミニマリストになるには、身の回りの不用品を処分することから始めましょう。まずは、不用品を処分し、必要最低限のものだけに減らすのです。すると、部屋がスッキリと片付いて、収納にも余裕が出ます。そのほかにも、掃除がしやすくなる、部屋が広く感じる、移動しやすくなるなど、多くのメリットを感じるはずです。必要なものだけに囲まれた暮らしは、ミニマリストの基本ともいえるので、積極的に実践してみてください。

4-2.高品質で長持ちするものを購入する

ものを購入するときは、高品質で長持ちするものを厳選しましょう。初期費用が高くても、高品質で長持ちするものは、満足度が高くなります。物量が少なくても、高品質で厳選されたものばかりなら、特に不自由を感じることもないでしょう。なお、ブランド品や有名メーカーカー品だけでなく、幅広いものをチェックして選ぶことが大切です。ブランド品や有名メーカー品であることだけにこだわると、失敗することがあるので注意しましょう。

4-3.不要なのものを買ったりもらったりしない

不要なものを買ったりもらったりしないことも、ミニマリストになる方法の1つといえます。安いから、無料だからという理由だけで買ったりもらったりしていると、不用品が増え続けるだけです。また、特に思い入れがないものなので、粗末に扱ってしまう可能性もあります。安い・無料という理由だけで不用品を手にするのでは、ミニマリストとはいえないと考えましょう。

4-4.1つ買ったら1つ処分する

1つ買ったら1つ処分するようにすれば、常に一定の物量を維持できておすすめです。また、手持ちのものを処分してまで欲しいかどうか、じっくり考えることができ、失敗を防ぐことができます。それに、ものを増やすのではなく入れ替えるという発想でいれば、身の回りがゴチャゴチャすることもありません。

4-5.レンタルやサブスクリプションを活用する

可能なものは、レンタルやサブスクリプションを活用しましょう。ものを所有しなくても済み、スッキリした環境で暮らすことができます。今は、音楽や映画などのエンターテイメントだけでなく、洋服や車などもレンタルやサブスクリプションを利用できる時代です。上手に活用すれば、リーズナブルに利用できます。

5.ミニマリストを実践するときの注意点

ミニマリストを実践するときには、いくつか注意点があります。

5-1.厳密にやり過ぎない

ミニマリストを実践するときは、厳密にやり過ぎないようにしてください。厳密にやり過ぎると、身の回りに何も残らなくなってしまいます。これでは、生活に大きな支障が出るほか、ミニマリストの考えから遠ざかるだけです。ミニマリストを長年続けている人は、上手にメリハリを付けて楽しんでいます。大切なのは、自分が楽しんで実践できるかどうかです。実践していてつらい、苦しいと感じるときは、厳密にやり過ぎている証拠といえるでしょう。

5-2.他人の考えを否定しない

他人の考えを否定しないことも、ミニマリストを実践する際に気を付けるべきでしょう。ミニマリストを目指すのは、あくまでも個人の自由です。また、ミニマリストとは関係なく暮らすのも、また個人の自由になります。ミニマリストを実践していると、他人のやり方が気に入らない、見ていてイライラしてしまうといった人もいるでしょう。しかし、他人の考えを否定するのは、自分を確立できていないことと同じになってしまいます。

5-3.徐々に移行する

ミニマリストを目指すなら、無理をせず徐々に移行しましょう。今まで多くのものに囲まれて暮らしていた人ほど、長い移行期間が必要です。最初からがんばり過ぎてしまうと、すぐにリバウンドを起こしやすくなります。まずは、自分ができる範囲から徐々に行い、ミニマリストの暮らしに慣れていきましょう。

5-4.ミニマリスト関連の書物などを買い過ぎない

ミニマリストになりたい人がよくやりがちな失敗に、ミニマリスト関連の書物などを買い過ぎることが挙げられます。特に、熱しやすくて冷めやすい性格の人は、最初にミニマリスト関連の書物をたくさん買い込む傾向があるので注意しましょう。ミニマリストを実践する方法や考え方には、さまざまなパターンがあります。あれもこれもと手を出しているうちに収拾が付かなくなり、すぐに挫折してしまいがちです。ミニマリスト関連の書物を参考にするのなら、まずは1冊に厳選するようにしましょう。

5-5.本来の目的を見失わない

ミニマリストを実践するときは、本来の目的を見失わないようにしましょう。ミニマリストは、最低限必要なものだけで上質な暮らしを実現することが目的です。単に断捨離してものを減らし、ものがほとんどない空間で暮らすことではありません。自分は何のためにミニマリストになりたいのか、ミニマリストを実践しているのかを見失わないようにしましょう。

5-6.合わないと感じたらやめてみる

ミニマリストを実践して違和感を覚えたり合わないと感じたりしたら、いったんやめてみましょう。ミニマリストの考え方はライフスタイルの1つであり、必ずしも全員に向くわけではありません。中には、雑多な環境で多くのものに囲まれて暮らすことが幸せな人もいます。違和感があるままミニマリストを実践し続けるのは、おすすめしません。

6.ミニマリストに関するよくある質問

最後に、ミニマリストに関する質問に回答します。それぞれ参考にしてください。

Q.子どもでもミニマリストになれる?
A.はい。ミニマリストに年齢制限はありません。また、国籍・学歴・性別の制限もないので、希望すれば誰でもミニマリストになることができます。

Q.ミニマリストになったら知人との関係が疎遠になってしまったのですが?
A.無意識に知人のライフスタイルを批判している可能性があります。また、知人との交際を必要以上に減らしてしまうと、大切な人が遠ざかることがあるので気を付けましょう。

Q.パートナーからミニマリストになることを反対されたのですが?
A.まずは、パートナーとよく話し合ってみてください。パートナーと一緒に暮らしているのなら、お互いが心地よく暮らせる環境に整えることが大切です。ミニマリストになることの何が不満なのかを聞き出し、よく考えてみましょう。

Q.不用品を仕分ける基準は?
A.以下を参考にしてください。

  • 汚れや傷みがひどい
  • 不具合や故障で正常に使えない
  • 特に思い入れがない
  • 同じようなものがたくさんあり過ぎる
  • 好みやサイズが合わなくなった
  • 今後使う予定がない

なお、不用品を仕分けるときは、必ず持ち主の同意を得てください。たとえ家族であっても、持ちものを勝手に仕分けて処分するのはやめましょう。

Q.不用品を処分するにはどんな方法がある?
A.以下のような方法があります。

  • 自治体回収にゴミとして出す
  • 家電リサイクル法などの法律に沿って処分する
  • 知人や福祉施設に譲る
  • 販売店の回収サービスを利用する
  • 買取に出す
  • 不用品回収業者に処分してもらう

自治体回収にゴミとして出すと、基本的に廃棄処分となり再利用されることはありません。そのほかの方法は、再販もしくは再資源化などにより有効活用してもらうことができ、環境にも優しくミニマリストの考えに沿うことができます。

まとめ

今回は、ミニマリストについて詳しく解説しました。ミニマリストとは、上質なものだけを最低限持ちながらシンプルに暮らす人のことです。ミニマリストになるには、不用品を処分して最低限のものだけにする、むやみにものを買わずサブスクリプションやレンタルなどを活用するなど、さまざまな方法があります。まずは、できることから始めてみるのがコツです。なお、ミニマリストにもメリット・デメリットの両方があります。ストイックになり過ぎるとデメリットが大きくなるので、程々に楽しみながら実践していきましょう。