ワインの染みが落ちにくい理由は? 染み取りに役立つアイテムなどを紹介

ワインの染みを放置するほど落ちにくくなってしまいますが、どうやって落とせばいいのか分かりませんよね。水でたたいてもいいのか・衣類にワインの成分がさらに染み渡るのではないかといろいろな不安が出てくると思います。対処法を間違えてしまえば、2度と着られなくなってしまうこともあるでしょう。

本記事では、ワインの染みが落ちにくい理由や具体的な対処法について解説します。

  1. ワインの染みが落ちにくい理由は?
  2. ワインの染み取りに役立つアイテム
  3. ワインの染みを落とす前に確認すべきこと
  4. ワインの染みを落とす方法と注意点
  5. ワインの染みに関してよくある質問

この記事を読むことで、ワインの染みを落とす方法とポイントが分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。

1.ワインの染みが落ちにくい理由は?

まずは、ワインの染みが落ちにくい理由をチェックしておきましょう。

1-1.ワインの染みはタンニン系の汚れ

染みには主に、タンパク系の汚れとタンニン系の汚れという2種類があります。ワインの染みといわれているのは一般的に赤ワインの染みで、タンニン系の汚れに分類されるでしょう。タンニン系の汚れには、ワインの染みのほかにも、紅茶・ビール・お茶などの汚れも含まれています。プロのクリーニング業者でも特に厄介な汚れと認識されているのが、赤ワインの染みです。頑固な汚れで専用の洗剤を使ってもきれいに落とすことが難しいといわれています。

1-2.アントシアニンが豊富に含まれているため

なぜプロのクリーニング業者でもワインの染みを落とすのが困難なのか、その理由には赤ワインに多く含まれているアントシアニンと呼ばれる成分が大きく関係しています。アントシアニンは赤色色素として機能している成分で、衣類などに付着すると濃い染みが残ってしまうのが特徴です。白ワインの場合はアントシアニンが多く含まれている果皮と種子を取り除いているため、濃い染みは残りません。一方、赤ワインはアントシアニンだけでなくタンニンも豊富に含まれていることから、一般的な洗濯方法で汚れを落とすのは難しいとされています。

2.ワインの染み取りに役立つアイテム

ワインの染み取りに役立つアイテムをいくつか紹介しましょう。

2-1.酸素系漂白剤と塩素系漂白剤

赤ワインの染み取りによく使われているのが、酸素系漂白剤です。酸素系漂白剤の主成分は過炭酸ナトリウムと呼ばれる成分で、アルカリの力に酸化力が付加されています。そのため、アルカリと加熱の力で赤ワインの染みを落とすことができるというわけです。よりアルカリ性の作用を働かせるためには加熱がポイントとなるため、赤ワインの染みを取る際は40~50度のお湯を使うことになります。また、より強力な洗剤として塩素系漂白剤を使うケースもあるでしょう。ただし、酸素系漂白剤よりも強力な洗剤なので、素材自体を傷めてしまう恐れがあります。

2-2.自然由来の成分でできている重曹

酸素系漂白剤や塩素系漂白剤を使うのが怖い……という方は、重曹がおすすめです。重曹は自然由来の成分でできているため、肌が弱い人でも安心して使うことができるでしょう。重曹は弱アルカリ性の性質を持っているため、タンニン系の汚れを落とす効果が期待できます。ただし、酸素系漂白剤よりも効果は薄く、染みになってから時間が経過していると落とせなくなるでしょう。そのため、時間がほとんど経過していないときに使うのが理想です。

2-3.台所用中性洗剤を使うのもOK

重曹と同じく、台所用中性洗剤もアルカリ性の性質を持っています。ワインの染み抜きであれば、台所用中性洗剤とアルカリ性洗剤を利用するのが無難でしょう。また、台所用中性洗剤には界面活性剤が含まれているので、油汚れなども除去できます。ワインの赤い染みにかけた後、お湯で軽くもみ洗いをすれば染みを多少薄くすることが可能です。ただし、洗浄力は弱いため、ワインの染みができたらすぐに使うことをおすすめします。時間が経過するほど強力な洗剤を使わなければ落とせなくなるでしょう。

3.ワインの染みを落とす前に確認すべきこと

ワインの染みを落とす前に、確認しておかなければならないことがいくつかあります。

3-1.洋服の素材を確認する

ワインをこぼしたのがどの素材の衣類かによって、染み抜きの方法が異なります。そのため、最初に洋服の素材を確認することが大切です。だいたいの洋服には、裏側のラベルに衣類の素材が記載されているのでチェックしてください。素材に合った方法で染みを抜かなければ、素材自体を傷めてしまう恐れがあります。素材別の染み取りは以下のとおりです。

  • スーツ:酸素系漂白剤やセスキ炭酸ソーダなどを使って染み取り棒で落とす
  • Yシャツ:酸素系漂白剤やセスキ炭酸ソーダ水をスプレーする
  • Tシャツ:台所用洗剤または酸素系漂白剤をお湯で薄めてつけ置きする

3-2.洗濯表示をチェックしよう

衣類の種類や素材とあわせて、洗濯表示も必ず確認してください。基本的に、自宅で染み抜きができるのは洗濯機洗いまたは手洗いといった水洗いの表示ができる衣類だけです。水洗いができない衣類は、水でぬらすと縮んだりギュッと固まったりしてしまう恐れがあります。無理に自分で洗わずに、専門のクリーニング店に依頼したほうが安心でしょう。一般的に、白いYシャツなどは綿やポリエステルなどの丈夫な素材で作られているため、問題なく水洗いができるはずです。洗濯表示がなく分からないものや、高級素材は念のために業者に依頼することをおすすめします。

3-3.目立たない場所で色落ちしないか確認する

カーペットにワインをこぼしてしまった場合、手洗いや洗濯機にかけることができないので地道にたたいて染みを取ることになります。重曹やセスキ炭酸ソーダなどを使うことになりますが、どうしても除去できない場合は酸素系漂白剤などの強力な洗剤も使うことになるでしょう。その際は、色落ちしないか目立たない場所で事前にチェックしておくことをおすすめします。ワインのこぼし方によっては、壁紙やソファーなどにも染みができてしまうでしょう。カーペットだけでなく、壁紙・ソファーも必ず目立たない場所で洗剤を試してから使うようにしてください。

4.ワインの染みを落とす方法と注意点

それでは、ワインの染みを落とす方法と注意点について説明します。

4-1.主な手順をチェックしよう!

ワインをこぼしたときは、以下の手順を試してください。

  1. 染みに水気を含ませて洋服を裏返し、染みの部分にタオルを当てるようにして置く
  2. 台所用中性洗剤を原液のまま染みの部分につける
  3. 染みの裏から手でたたき、汚れをタオルに移していく(染みをタオルに移す際、タオルに移った染みが再び服につかないようにきれいな面にこまめに変える)
  4. 1度洗剤をすすぎ、今度は酸素系漂白剤を原液のまま染みに塗りこむ
  5. 洗濯表示に従って洗濯機で洗って完了

デリケートな素材の衣類にワインの染みができた場合は、丁寧な作業が大切なポイントとなります。手でとんとんとたたくよりも、歯ブラシや綿棒などを使ってたたくといいでしょう。

4-2.カーペットや絨毯についたときの対処法

ワインをカーペットや絨毯にこぼした場合の対処法は、以下の手順を参考にしてください。

  1. 雑巾に「マイペット」などの住宅用洗剤を1~2回ほど吹きかける
  2. カーペット・絨毯の下にタオルを敷く
  3. 雑巾に汚れを移すイメージで汚れを上からたたく

洗濯できるサイズで水洗いOKの表示があれば、洗濯機に入れて洗うことができます。しかし、洗濯できないケースが多いため、上記の方法を試すことになるでしょう。水溶性の汚れは水に溶けやすい性質を持っているので水だけでたたくと十分に落とすことができます。住宅用洗剤がない場合は、台所用中性洗剤を薄めて使うことも可能です。台所用中性洗剤を使う際は、仕上げとして水拭き→から拭きをするのがポイントとなります。カーペットや絨毯に洗剤が残らないようにしましょう。

4-3.すぐに染みを取ることが大事

何よりもワインの染みがついたときは、できるだけ早めに染み取りを行うことが大切です。ただし、外出先でワインをこぼしてしまった場合、完全に染みを取り除くのは困難でしょう。そんなときは、応急処置を施すことで後の染み抜き作業が楽になります。手元にあるハンカチやコンビニのおしぼりなどで軽くたたくだけでOKです。衣類に染み込んだワインをハンカチに移すイメージでたたきましょう。このときに衣類をこするのはNGです。こすってしまうと余計に染みが広がってしまうので注意してください。そして、応急処置をした後は、帰宅したらすぐに洗濯機を使って洗いましょう。

4-4.無理やりこすったり、熱湯を使ったりしない

ワインの染みを抜くために、無理にこすったり熱湯を使ったりしないようにしてください。逆に、生地を傷めてしまう恐れがあります。地道な作業になると思いますが、染みを別の場所に移すイメージでとんとんと軽くたたくことが大切です。また、水で薄めた・溶かしたものはその日のうちに使い切るようにしましょう。主成分が次亜塩素酸の漂白剤にはほかの漂白剤を混ぜて使ってはいけません。漂白剤同士を混ぜ合わせてしまうと有害物質が発生する恐れがあります。

5.ワインの染みに関してよくある質問

ワインの染みに関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.白ワインを使って落とすことができるのは本当か?
A.染みが薄くなる効果は期待できますが、完全に染み抜きができるわけではありません。白ワインは赤ワインと比べてクエン酸が多く含まれているため、赤ワインの染みを分解してくれるイメージがあります。色はやや薄くなりますが、白ワインにも赤ワインと同じポリフェノールが含まれているので効果はあまり期待しないほうがいいでしょう。

Q.消毒用オキシドールで落とす方法は?
A.カップ1杯程度のオキシドールに台所用中性洗剤を少量混ぜ合わせたものを染み部分に塗ってください。染み部分の下には汚れても構わない当て布をしておきましょう。その布に染みを移すイメージでたたくだけで染みを抜くことができます。ただし、オキシドールは布を傷める恐れがあるため、慎重に行うべきです。酸素系漂白剤よりもリスクが高いので注意したほうがいいでしょう。

Q.ワインの染みを徹底的に落とすコツは?
A.自分でできる方法としては、まずは台所用中性洗剤で何度もすすぐことです。そして、酸素系漂白剤を使う→40~50度のお湯を使ってくり返し漂白する流れを試してみてください。台所用中性洗剤→酸素系漂白剤→お湯を使って漂泊の流れを何度か行えば、染みが目立たなくなります。ただし、時間が経過した染みほど落ちにくくなるため、絶対に落とすことができると断言できません。

Q.落ちない染みはどうすればいいのか?
A.自分で落とせない染みは生地に深く染み込んでいるため、プロのクリーニング店に依頼することをおすすめします。具体的な費用は染みの状態や衣類によって異なりますが、普通の染みなら1,000円程度で依頼できるでしょう。期間はだいたい1週間が目安となります。ただし、落ちにくい染みは特殊な処置が必要になるので別途料金がかかる可能性もあるでしょう。

Q.飲食店にあるもので染み抜きを行う方法は?
A.ワインをこぼしてしまった場所にたっぷりと塩を盛る方法があります。染みの上から塩をもみ込むことで、塩がワインの染みをどんどん吸い上げてくれるのです。少し時間を置けば染みが薄くなりますが、少量の染みの場合は大きな効果が実感しにくいでしょう。飲食店に無糖の炭酸水があれば、それを使うのも方法の1つです。炭酸水に含まれる二酸化炭素には、汚れを浮かせる性質があります。

まとめ

ワインの染みが落ちにくいのは、アントシアニンという赤い色素が含まれているからです。アントシアニンは植物由来の色素なので酸化しやすく、空気と触れる時間が長くなるたびに落ちにくくなってしまいます。けれども、早めにワインの染みを落とせば、元どおりのきれいな状態になるというわけです。染みがついたらすぐに洗濯するのが理想ですが、選択できない場合はハンカチやトイレットペーパーを使ってワインを拭き取りましょう。漂白剤を使う方法もありますが、衣類によっては黄ばんでしまう恐れがあるので注意しなければなりません。