朝は何かと時間がありませんが、少し工夫するだけでサッと掃除できる時間が生まれます。毎朝、ほんの少し掃除するだけで、気持ちがスッキリするなど精神的なメリットも生まれるでしょう。朝掃除を習慣化すれば、日ごろの掃除や大掃除も楽になります。

本記事では、朝掃除の方法やポイントなどを解説しましょう。

  1. 朝に掃除をするメリット
  2. 朝掃除のやり方
  3. 朝掃除を習慣化するポイント
  4. 朝掃除に関してよくある質問

この記事を読むことで、朝掃除を習慣化するポイントや具体的なやり方などが分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。

1.朝に掃除をするメリット

まずは、朝に掃除をするメリットをいくつか紹介します。メリットが分かれば、朝掃除に対する意識が高まるでしょう。

1-1.1日を気持ちよく始めることができる

朝掃除をすることで、1日を気持ちよく始めることができます。寒い時期になると、布団の中が気持ちよくて起きることができなかったり、そのままだるい体を引きずって出かけたりすることが多くなるでしょう。そんな寒い朝でも、5分ほど早起きして掃除をすることで体が温まると同時に清々(すがすが)しい気持ちで1日をスタートさせることができます。また、掃除をしていると頭の中がスッキリするはずです。気分がスッキリして前向きな気持ちになるという精神的効果も期待できます。

1-2.無駄な時間を減らすことができる

朝は何かと準備しなければならないので忙しい時間帯ですが、少し早起きをするだけで簡単な掃除ができるようになります。その結果、無駄な時間を減らし、時間を有効活用できるというわけです。忙しい毎日を送っている人だからこそ、朝掃除をおすすめします。毎日数分間朝に掃除することで、大掃除にかける時間も短縮できるでしょう。1日を清々しい気持ちでスタートさせるだけでなく、帰宅後や週末の負担が大きく減るのも朝掃除のメリットです。

1-3.塵(ちり)やホコリを効率的に取り除くことができる

朝掃除の大きなメリットは、塵やホコリを効率的に除去できる点もあります。室内にある塵やホコリは人が歩くだけで簡単に舞い上がってしまうものです。夜の間にゆっくり時間をかけて床に落ちてきますが、人が動き始めるとまた舞い上がってしまいます。だからこそ、床に塵やホコリがたまっている状態のまま掃除をするのが大切なポイントです。寝ている間に塵とホコリが床に落ちてくるため、朝掃除をすることで効率的に汚れが除去できます。舞い上がる前にきれいにすることができるというわけです。

1-4.集中力を高めることができる

朝掃除で頭の中がスッキリすると、1日中集中力を高めることができるようになります。気分がスッキリして前向きな気持ちになると同時に、物事に集中できるでしょう。たとえば、仕事を始める前に自分のデスクまわりをきれいにするだけで、気持ちよく仕事を始めることができるはずです。ゴチャゴチャしている環境の中で仕事をするよりも、きちんと整理整頓された状態で仕事をしたほうが集中できます。1日の集中力を高めたいのであれば、朝掃除がおすすめです。

1-5.肉体的効果や対人的効果も期待できる

朝掃除をすることで忙しい毎日を送っている方でも、肉体的効果や対人的効果も期待できるでしょう。掃除をすることで、ものが落下してケガをするような物理的な危険が減り、積極的に来客を受け入れることができるという対人的効果が得られるのです。家に帰ってきてからだと疲れがたまり、ゆっくり休みたい気持ちが大きいでしょう。そのため、体力があり余っている朝に掃除をしたほうが効果を高めることができます。

2.朝掃除のやり方

それでは、朝掃除のやり方とポイントをチェックしておきましょう。

2-1.まずは段取り表を作る

朝掃除はただ掃除をするだけでOKというわけではありません。思いつきで動いていると朝の貴重な時間があっという間になくなってしまいます。だからこそ、効率よく朝の時間を過ごすために段取り表を作ってください。段取り表を作る際のポイントは以下のとおりです。

  • 時間はあくまで目安であること
  • 「ついで・ながら」など流れ作業を意識する
  • 掃除を組み込みすぎない
  • ここだけ!という場所を厳選する
  • 余白の時間を設ける

家族と生活していると、朝ごはんを作ったり洗濯機をまわしたりするなどさまざまな家事をこなさなければなりません。時間がないとイライラしてしまうため、余白の時間を作るのが大切なポイントとなります。

2-2.朝掃除はついで・ながら作業

前述したように、朝掃除はついで・ながら作業が基本となります。たとえば、洗濯機をまわしている間に、洗面所やお風呂掃除をするなどです。歯磨きをしている間にフローリングワイパーを使って床掃除ができるでしょう。さらに、お弁当のおかずをレンジで温めている間にも、食器を出してサッと中を掃除することができます。このように、何かのついでに朝掃除をするのがポイントです。最初は、気軽にできるところから始めると毎日続けやすくなります。

2-3.10秒朝掃除の基本行動をチェック!

「なかなか朝掃除ができない……」という方は、10秒朝掃除の基本行動を参考にしてください。10秒朝掃除の基本行動は、日本そうじ協会の理事長である今村暁さんが推奨した方法です。基本行動は、窓を開けて換気をする→ものを捨てる→掃除機やハタキなどでホコリを取る→磨く→ものの位置を直す5つの行動となります。1番簡単な窓を開けて換気することから始めてください。そして、たまっているレシート類を処分したり、衣装タンスの古い洋服を1枚捨てたりするなどのものを捨てる行動を起こします。10秒かからない行動なので、忙しい朝でも簡単に始めることができるでしょう。

2-4.朝掃除の便利グッズを活用する

朝掃除のポイントとしては、便利グッズを活用する方法があります。サッと掃除ができるフローリングワイパーを使ったり、マイクロファイバータオルを活用したりするなどです。便利グッズを活用することで普段の掃除が簡単にできるようになり、朝掃除が楽しくなるでしょう。面倒に感じていた行動でも、お気に入りのグッズを用意すれば自然と楽しくなるものです。100均ショップにもオシャレな掃除グッズが購入できるので、ぜひ1度チェックしてください。

2-5.朝掃除の前にするべき3つのこと

さらに、朝掃除を効率化する方法として3つのポイントがあります。
1つ目は目覚まし時計をいつも起床する時間の10分前にセットすることです。寒い時期ほど二度寝をしたり、寝過ごしたりすることがあると思いますが、10分前に起きることを意識してください。実際の掃除時間は5分程度となりますが、時間に余裕を持たせることで朝掃除ができるようになります。
2つ目は掃除箇所を決めることです。ざっくりでいいので、リビング・洗面所・キッチンなど日替わりで掃除場所を前日の夜に決めておくといいでしょう。
3つ目は前日の夜にひと手間加えることです。リビングならラグをあらかじめ外したり、トイレならマットを外して洗濯機に入れたりするなど、ひと手間加えることで朝掃除が楽になります。

3.朝掃除を習慣化するポイント

それでは、朝掃除を習慣化するポイントを解説します。

3-1.自分で続けられることから始める

朝掃除を習慣化するポイントとしては、自分で続けられる行動から始めることです。朝の忙しい時間だからこそ、ちょっとでできる掃除から始めましょう。朝掃除のやる気があるのはとても良いことですが、無理に掃除範囲を広げてしまうとやる気が削(そ)がれてしまうことになります。掃除が中途半端になってしまい、習慣化できなくなってしまうのです。10秒掃除で説明したように、窓を開けて換気するだけでも新鮮な空気を入れ替えることができます。キッチンのテーブルを拭いたり、ゴミや冷蔵庫内のものを捨てたりするなど簡単な掃除から始めてください。

3-2.10秒、1分、5分と朝掃除の時間を増やす

前述したように、最初からいきなり5~10分と朝掃除の時間を大きくするのは危険です。朝掃除が苦になってしまい、習慣化できなくなってしまいます。まずは10秒から朝掃除を始め、慣れてきたら1分、5分と時間を増やしてください。少しずつ朝掃除の時間を増やすことで、きれいに掃除できる場所も自然と増やすことができます。その結果、大掃除も楽になるでしょう。

3-3.朝起きる時間を決める

朝掃除をしようと思っていても、なかなか早く起きることができないと悩んでいる方は多いでしょう。まずは体内時計を整えることが大事なので、朝起きる時間を決めてください。早寝早起きを心がけることで朝掃除が習慣化するだけでなく、精神的にも体力的にも良い効果が生まれるでしょう。体内時計を整えることは健康的な体にもつながります。特に、昼夜逆転生活を送っている方は、規則正しい生活を心がけましょう。

3-4.掃除を朝のルーティーンにする

掃除を朝のルーティーンとして意識づけることも、朝掃除を習慣化させるポイントの1つです。最近では、自分の朝のルーティーンをYouTubeにアップする方も増えてきました。この機会に自分の朝の過ごし方について考え、どうすれば朝掃除が毎日続けられるのか朝の過ごし方を見直してください。朝の過ごし方を見直すことで、何に時間を取られていたのか把握できます。そして、無駄な時間を朝掃除にまわすことができるようになるでしょう。

4.朝掃除に関してよくある質問

朝掃除に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.朝掃除ができない日もあっていいのか?
A.できれば習慣化するために毎日続けてほしいことではありますが、無理に続ける必要はありません。朝掃除ができる日もあればできない日もあります。絶対的なノルマにせず、目標にして楽な気持ちで取り組むことが大切なポイントです。朝掃除の段取りを決める際は、がんばらない・がんばれない日の段取りも決めておくといいでしょう。

Q.1分からチャレンジできる朝掃除は?
A.朝食後のテーブルをサッと拭き取ったり、リモコンや新聞紙などテーブルに置いているものを片付けたりするだけでOKです。また、朝出かける前にトイレに入ると思いますが、その際はついでに掃除もしてしまいましょう。床や便器まで掃除をすると時間がかかってしまうので、便座を拭くだけなら1分でも簡単に朝掃除ができます。掃除のためにわざわざ足を運ぶのではなく、ついでに行うのが朝掃除を習慣づけるポイントです。

Q.朝掃除が楽になるコツは?
A.床やダイニングテーブルにものを何も置かないことです。ついつい、テーブルにお皿を置いたままにしたり、ソファーにコートを脱ぎっぱなしにしていたりするときがあるでしょう。そんなときは、寝る前にサッと片付けます。ものやテーブルにものが散乱している状態では、朝掃除の際にものをどかすところから始めなければならないので時間と手間がかかりがちです。だからこそ、寝る前にできることを少しでもすることが大切なポイントとなります。

Q.10秒掃除のメリットは?
A.朝掃除が続けられるだけでなく、ストレス発散になるのも10秒掃除の大きなメリットです。たとえば、オフィスの場合、1年以上使っていない仕事の資料を捨てたり、パソコンのメールを整理したりするなど身近なものを整理することで気持ちがスッキリします。自然とイライラも治るでしょう。簡単なことでいいので実践することが大切です。

Q.朝掃除を続ける際の注意点は?
A.あれもこれも欲張らないことです。物事がスムーズに進むと「さらに」「もっともっと」と動けてしまうものですが、自分でハードルをあげてしまうと自分の首を絞めてしまうことになります。次の日の朝も掃除をする元気が削がれてしまう恐れがあるでしょう。そのため、「もうちょっと掃除できる」という気持ちが残る程度に朝掃除を行うのがポイントです。

まとめ

朝は忙しい時間帯ですが、10秒あればテーブルを拭いたり、床に放置しているものを片付けたりすることができるでしょう。10秒の朝掃除からチャレンジしていけば、1分、5分と少しずつ時間を増やすことも可能です。また、朝掃除を習慣づけるには、ついで・ながら掃除を心がけることがポイントとなります。ぜひ、できることから朝掃除を始めてください。