キッチンのレンジフードは家の中でも最も掃除しにくい場所です。汚れているのは分かっていても、つい何か月も放置してしまう人も多いのではないでしょうか。レンジフードの汚れは、放置すればするほど落としにくくなります。長年たまった汚れを落としてきれいにするためには、一体どうしたらよいのでしょうか。この記事では、レンジフードを掃除するやり方や頻度、普段からきれいに保つためのポイントなどをまとめてご紹介します。
- レンジフードの掃除について
- レンジフードの掃除方法
- レンジフードをきれいに保つポイント
- レンジフードの掃除に関するよくある質問
この記事を読むことで、レンジフードを簡単に掃除する方法が分かるはずです。ぜひ参考にしてきれいなレンジフードを取り戻してください。
1.レンジフードの掃除について
まずは、レンジフードに付着する汚れの成分や掃除の必要性・頻度などをご紹介します。
1-1.形状による種類
レンジフードは形状によって以下のような種類に分けられます。
- ブーツ型:最もスタンダードなタイプ。あらゆるキッチンに取り付け可能
- スリム型:内部に凸凹がほとんどなく、汚れがつきにくく掃除がしやすい
- フラット型:フラットな形状で、設置スペースが限られている場合も設置可能
1-2.汚れの大半は「油」
レンジフードに付着する汚れは、ほとんどが油です。調理中、蒸気と一緒に油がレンジフードに吸い込まれ、油がほこりを吸着してレンジフードに付着してしまいます。付着した油が固まると洗剤が浸透しなくなり、簡単に落とすことができなくなるのです。ひどいときはネジが油で固まり、分解して掃除することができなくなってしまうこともあるでしょう。
1-3.掃除を怠るとさまざまな問題の原因に
レンジフードにたまった油を放置しておくと、コンロの火が燃え移って火事になってしまう危険があります。また、煙やにおいを吸い込む力が弱くなってしまい、油汚れの影響がキッチン以外の部屋にも及ぶことになるでしょう。そのほかにも、ファンやフィルターが汚れていると動きが重くなり、モーターに負担がかかるようになってしまうこともあります。その結果、電気代が余分にかかってしまうということにもつながるでしょう。こうした事態を防ぐためにも、レンジフードの定期的な掃除が必要なのです。
1-4.レンジフード掃除の困りごととは?
レンジフード掃除が大変といわれているのは、以下のように掃除に関する困りごとが多いためです。
- 高い場所にあるため、すぐ手が届かない
- 簡単に汚れが落ちない
- 手や洋服が汚れてしまう恐れがある
- 分解が必要な場合もある
1-5.1年に1回はしっかり掃除しよう
レンジフードの掃除は、最低でも1年に1回は行うようにしましょう。年末大掃除の際にほかの掃除と一緒に済ませてしまうのがおすすめです。もちろん、汚れを放置する時間が短いほど簡単に落とすことができます。しかし、レンジフードの掃除にはある程度の手間と時間がかかるため、あまり頻繁に行うとストレスに感じてしまう人も多いでしょう。1年に1回程度であれば、毎年の習慣としてストレスなく掃除することができるはずです。
2.レンジフードの掃除方法
レンジフードの掃除方法や使用する道具、ガンコな汚れの対処法などをまとめました。
2-1.準備する道具と洗剤はコレ!
レンジフードを掃除するにあたって、以下のような道具や洗剤を用意しておくとよいでしょう。
- 中性洗剤・重曹
- ゴム手袋・軍手
- マスク
- メガネ・ゴーグル
- 新聞紙
- スポンジ・使い古した歯ブラシ
- ぞうきん
- バケツ
- 掃除機
- 踏み台・脚立
2-2.まずはレンジフードを外す
掃除をするにあたって、まずはレンジフードを外します。外し方はレンジフードの種類によって異なるため、確認しておきましょう。最も主流な深型レンジフードの場合は、前面についているフィルターを上にずらすだけで簡単に取り外すことができます。レンジフードの下部が整流版でおおわれているタイプの場合は、固定してあるネジをゆるめて外し、中のフィルターを取り外してください。
2-3.掃除の流れを紹介
まずは、60℃のお湯に中性洗剤または重曹を溶かしたものに、取り外したフードやファン・フィルターをつけ置きします。20~30分ほどつけ置きすると、油が浮き出てくるはずです。油が浮き出てきたら、使い古した歯ブラシやスポンジでこすり洗いをしてください。つけ置きしている間に、取り外すことができない部分の掃除をしましょう。歯ブラシなどで大きなほこりを落とし、掃除機で吸い取ります。中性洗剤または重曹スプレーを吹きかけ、ぞうきんで拭き掃除をしてください。最後に部品を乾かしてから組み立て、市販のリンスをしみ込ませたぞうきんで拭き掃除をして完了です。リンスに含まれている界面活性剤の効果で汚れがつきにくくなります。
2-4.ガンコな汚れには洗剤に重曹をプラスしたものをパック
なかなか落ちないガンコな汚れには、中性洗剤に重曹を足したものでパックすると効果的です。50mlの中性洗剤に50gの重曹を加えたものをキッチンペーパーに塗り、汚れた部分に貼りつけてパックします。10分ほど放置したらパックを外し、熱いお湯でぬらしたぞうきんを固く絞ったもので拭き取りましょう。
3.レンジフードをきれいに保つポイント
レンジフードの掃除を簡単なものにするためにも、普段からできるだけきれいに使うことが大切です。レンジフードをきれいに保つポイントやプロによる清掃についてもご紹介しましょう。
3-1.グッズを使ってこまめな清掃を
汚れがたまるほど掃除が大変になるため、普段からできるだけこまめに掃除をして汚れがたまらないようにしましょう。簡単に掃除をするためにも、グッズを活用するのがおすすめです。100円ショップなどでもレンジフード用のフィルターカバーや油汚れ防止シートなどが販売されています。こうしたグッズを使うだけでも、調理中の汚れを大幅に防ぐことができるため、大変おすすめです。ほかにも、揚げものなどをした後は簡単に拭き掃除をする習慣をつけるなど、汚れをためないように気をつけましょう。
3-2.汚れのつきにくいレンジフードもある
レンジフードのお手入れを簡単なものにするために、最初から汚れにくいレンジフードを選ぶことも大切です。最近は、自動洗浄機のついたものやフッ素コーティングを施したものなども増えてきています。また、溝や凸凹を少なくすることで汚れをたまりにくくし、掃除をしやすくしたレンジフードもあるため、チェックしてみるとよいでしょう。
3-3.プロに清掃を依頼することも
自分でレンジフードを掃除するのが難しい場合などは、プロの業者に依頼するのもひとつの方法です。専用の道具とプロの技術で、しつこい油汚れもきれいにしてくれるでしょう。ハウスクリーニング専門店などに依頼できるため、探してみてください。
3-4.万が一のために補償内容もしっかりチェックしよう
ハウスクリーニング業者を選ぶ際は、万が一のトラブルに備えて補償内容もしっかりチェックしましょう。清掃中に「レンジフードを壊してしまった」「周りの壁などにキズをつけてしまった」などのトラブルがあった場合は、しっかり補償してもらわなければなりません。
4.レンジフードの掃除に関するよくある質問
「レンジフードの掃除について知りたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。
Q.なぜ重曹には油汚れを落とす効果があるのでしょうか?
A.重曹はアルカリ性で、油汚れは酸性の汚れです。アルカリ性には酸性の汚れを中和させる効果があります。
Q.レンジフードにカビが発生するのはなぜでしょうか?
A.油汚れがたまるとレンジフードの中に湿気がこもるためです。発生したカビは油汚れを栄養分にして繁殖してしまいます。
Q.レンジフードの掃除を始める前に、準備しておくべきことは何でしょうか?
A.レンジフードの電源プラグを抜き、踏み台や脚立などで足場を固定してください。また、掃除をすると大量の油汚れが落ちてくるため、ガスコンロや床・壁などにビニールシートを貼りつけるなどして養生しましょう。
Q.レンジフードの掃除を業者に依頼すると、いくらかかるのですか?
A.レンジフードのタイプによっても異なりますが、一般的なブーツ型タイプで10,000~18,000円程度が相場といわれています。
Q.どの業者に依頼しても値段は一緒でしょうか?
A.料金設定は業者によって異なります。事前に複数の業者に無料見積もりを依頼し、比較して選ぶようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか? レンジフードの掃除方法やきれいに保つためのポイントなどをまとめてご紹介しました。レンジフードは特に汚れやすく、掃除が大変な場所でもあります。掃除のコツや注意点などを把握しておくことで、少ない手間できれいな状態を保つことができるはずです。ぜひこの記事を参考にして、レンジフードの掃除に関する悩みを解決してください。