水道の周りや鏡などにつく水垢は、すぐに堆積する上に見た目も悪くなる厄介なものです。付着して時間がたつほど取れにくくなるため、あきらめて放置している方もいるでしょう。 そこで、今回は水垢を落とす方法や掃除のコツを解説します。
- 水垢の原因や付着しやすい場所
- 水垢掃除のコツ
- 水垢の予防方法
- 水垢落としに関するよくある質問
この記事を読めば、がんこな水垢を掃除するコツや水垢予防のこともよく分かるでしょう。水垢掃除に頭を悩ませている方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。
1.水垢の原因や付着しやすい場所
水垢の原因は、水道水に含まれているケイ酸・カルシウム・マグネシウムなどです。水が蒸発するとこれらの物質が炭酸塩となり、白く濁って付着します。ちなみに、ケイ酸・カルシウム・マグネシウムなどは水の硬度によって含まれる量が変わるので、軟水よりも硬水の方が水垢が付着しやすいのです。そのため、硬水のミネラルウォーターを使っている場合は、水垢がより付着しやすくなります。 水垢が付着しやすい場所としては
- シンクや洗面所のボウル
- 蛇口
- シャワーヘッド
- 鏡
- 加湿器
- ポット
- ヤカン
- 浴槽
などです。特に、鏡に付着した水垢はうろこ状になってくもりの原因にもなります。
2.水垢掃除のコツ
この項では、水垢落としの方法を解説します。ぜひ、参考にしてください。
2-1.水垢を落とす洗剤について
水垢は、アルカリ性の汚れです。ですから、中性洗剤では落とすことはできません。酸性の洗剤を使いましょう。ただし、酸性洗剤は塩素系の漂白剤と共に利用すると有毒ガスが発生しますので、注意してください。また、肌を傷めやすいので肌が弱い方は手袋をしましょう。
2-2.クエン酸を利用しよう
クエン酸は柑橘類(かんきつるい)に含まれている酸の一種です。ですから、食べても問題ありません。掃除用に粉末になって市販されていますので、水200mlに対しクエン酸小さじ1を溶かし、クエン酸水を作って洗剤のように使用してみましょう。ポットやヤカンについた水垢も、クエン酸水を沸かした後でこすれば取れやすくなります。 また、ポットやヤカンは専用の水垢を落とす錠剤などが販売されていますので、利用してみるのもおすすめです。
2-3.がんこな水垢はこする
時間がたって固まってしまった水垢は、メラミンスポンジやダイヤモンドパッドなどでこすり落としましょう。研磨剤を使えば、布などでもこすり落とすことができます。ただし、こすり落とした場合は表面に細かな傷がつくのです。テフロン加工のものなどは使えません。製品表示をよく見てから使いましょう。
2-4.重曹が効果のない理由
掃除用具としてすっかり定着した重曹ですが、水垢落としには効果がありません。重曹はアルカリ性であり、同じアルカリ性の水垢は落とせないのです。ただし、研磨剤としては利用可能なので、少量の水で重曹を練ってペースト状にして水垢をこすり落としてみましょう。クエン酸である程度水垢を落とした後でこすると効果が期待できます。
2-5.水垢掃除の頻度
水垢は放置しておくほど取れにくくなります。ですから、できれば毎日掃除をしましょう。毎日掃除をしていれば、少々の水垢くらいは、さっとひと吹きすれば落ちます。クエン酸水を作るのは面倒くさいという場合は、レモンやオレンジの皮でシンク・蛇口などを拭いてみてください。クエン酸の効果できれいに水垢が落ちます。 毎日掃除をする時間がないという場合は、せめて1週間に1度は水垢がつきやすいところを磨きましょう。それだけでもだいぶ効果があります。
3.水垢の予防方法
水垢は、水がないところには発生しません。ですから、シンクや蛇口、鏡などに飛び散った水滴を拭くだけでも、水垢の発生を予防できます。ポットなどは1週間に1度は内部のお湯を全部捨てて洗い、乾かしてから新しいお湯を入れるとよいでしょう。浴室の鏡などは、最後に入った人が拭いて出るか、乾燥機能がついている浴室の場合は浴室全体を乾燥させましょう。 面倒くさく思えるかもしれませんが、慣れてしまえば簡単です。鏡や蛇口のそばにいつでも水滴を拭けるように、速乾性のある布を置いておきましょう。 なお、カー用品にフッ素コートがあります。これは本来は水をはじきやすくするものですが、鏡などに吹きつけておくと水をはじいて水垢をつきにくくしたりくもり予防にもなるので、利用してみてもいいでしょう。使用前に必ず用法をよく読んで利用してください。
4.水垢落としに関するよくある質問
Q.プロが使用する洗剤はやはり効果的ですか? A.ホームセンターなどで販売されている「プロが使っている洗剤」と称する商品は、確かに効果があります。その分、強い成分が入っていますので、使用する場合は手袋などをして使いましょう。また、洗剤の中には体に有害な成分も含まれていますので、使用後はしっかりと流してください。 Q.かなりがんこな水垢も、落とすことは可能でしょうか? A.完全にとは言えませんが、根気よくこすればある程度はきれいにできます。 Q.長期に留守にしていると、その間に水垢が発生してしまいました。どうすればよいでしょうか? A.まずは、水滴を丁寧に拭きとっておいてください。そうすれば、水垢が発生しにくくなります。また、ポットやヤカンの中に水を残したまま留守にしないようにしましょう。一度水を捨てて、乾かしておくと水垢を予防できます。 Q.水垢がガラスについてしまった場合は、こすっても大丈夫ですか? A.ものによります。繊細なガラス細工のようなものに水垢がついてしまった場合は、こすると割れてしまうこともあるので注意しましょう。浴室のガラス戸のような場所ならば、ごしごしこすっても問題ありません。 Q.クエン酸と重曹は一緒に使っても問題はないでしょうか? A.はい。泡立つことがありますが、無害ですので気にしなくても大丈夫です。この泡は排水溝のぬめりなども落としてくれますので、最後は流してしまって問題ありません。
5.おわりに
いかがでしたか? 今回は水垢落としのコツなどを解説しました。水垢は一度こびりついてしまうとなかなか落ちません。常に水回りを美しく保ち続けたい場合は、こまめに掃除を行うのが一番です。料理にレモン・スダチなどを利用した場合は、残った皮でさっとシンクなどをこする習慣をつけるのもよいでしょう。