介護にはさまざまな悩みが生じるもので、特に気になるのは臭いです。臭いはオムツ交換で感じることが多く、尿や老人臭などなかなか臭いが取れないと頭を抱えることでしょう。部屋に臭いがこもり、介護がつらく感じることがあります。介護には臭いがつきものですから、対策を知っておくと安心です。

今回は、介護の臭い対策や消臭方法についてご紹介します。

  1. 介護の悩みについて
  2. 介護の臭いとその対策法
  3. 介護の臭いでよくある質問

在宅介護をする家庭が増え、部屋やトイレの臭いに関する問題を抱えることが多くなっています。この記事を読むことで、介護に関する臭い問題を解消するきっかけになるでしょう。

1.介護の悩みについて

高齢化社会になり、介護問題は身近なものとなりました。介護ならではの悩みをご紹介します。

1-1.介護について・現状

高齢者の在宅介護が増加傾向にあります。要介護度によっては、毎日入浴することが難しく、トイレもままならないという悩みが多いものです。 トイレに間に合わず、尿や便の臭いがこもり、介護環境が悪くなることもあります。

1-2.悩み・問題点

1-2-1.体力

近年では、老老介護や、要介護者が介護をする認認介護も問題となっているのです。体力やお金にまつわる悩みもあります。介護をする子どもも高齢で、肉体的な負担も大きいでしょう。

1-2-2.お金

老老介護で特に多い問題は、金銭的なゆとりがないことです。中には、生活保護を受けている家庭もあり、介護サービスを受けることもできません。やむなく、自力で介護することになります。

1-2-3.臭い

介護には臭いがつきものです。排泄(はいせつ)は人間にとって生理現象ですから、尿や便の臭いや、ゴミ箱の臭いは気になります。部屋に老人臭が染みつき、取れないという悩みもあるでしょう。

臭いは、介護に関わる多くの人が悩んでいるんですね。
はい。介護用品は消臭効果にすぐれたものも多いですが、やはり完全には防ぎきれません。

2.介護の臭いとその対策法

介護で起こる臭いにはどのような種類があるのか、臭いの原因や消臭方法などをご紹介します。

2-1.臭いとは? 臭いの原因

オムツ交換した後のゴミ箱は、臭いの原因になります。尿の臭いが染みつき、部屋全体に広がるのです。トイレは排泄(はいせつ)物の臭いが充満しやすく、臭い取りに苦戦することがあるでしょう。また、汗も臭いの原因です。高齢者は尿漏(も)れもしやすいため、汗と入り混じった臭いで、ひどい悪臭になることもあります。

2-2.臭いを消す対策法

原因別に臭いを消す対策をご紹介します。

2-2-1.汗臭

汗臭を残さないためには、こまめにパジャマやシーツを交換することが理想です。なるべく毎日洗濯するようにしましょう。

2-2-2.尿臭

病気を患っていると尿臭がきつくなることがあります。尿漏(も)れやオムツに吸収されずに漏(も)れた尿は、次亜塩素酸ナトリウムを使って漬け置き洗いをしましょう。衣類に尿臭が付着するのを防ぐために、消臭スプレーを吹きつけておく方法もおすすめです。

2-2-3.トイレ

ポータブルトイレは、介護現場でよく使われます。排泄(はいせつ)後はなるべく早く排泄(はいせつ)物を撤去し、除菌効果のあるもので拭き取りなどをしておきましょう。1日1回は掃除することが理想です。

2-2-4.老人臭

汗臭と並んで気になるのは、老人臭です。年齢を重ねると代謝能力が低下し、分泌されるものが酸化しやすくなります。そのため、老人臭となって定着してしまうのです。老人臭の予防は、こまめな入浴を心がけることで、常に清潔な体にするようにしてください。

2-3.グッズについて

取れない臭いには、重曹を使った掃除がおすすめです。重曹を溶かしてスプレーにし、汚れや臭いの付着している場所に吹きつけて使ってください。ゴミ箱の臭い取りにも使うことができます。

2-4.臭いの予防法

臭いは定着する前に取り除くことが理想です。こまめに洗濯と掃除をすることが、臭いを防ぐためにできる手段となります。汗をかいたらすぐ着替える・尿漏(も)れを放置しない・排泄(はいせつ)物はすぐに片づけるなど、少し意識を変えるだけで臭いを予防することができるでしょう。

2-5.注意点

介護をしていると、臭いばかりが気になりがちです。臭い対策も大切ですが、衛生面を考慮し、オムツの交換もまめに行わなければなりません。オムツ交換をするときも、陰部を洗浄するお湯などを用意し、洗い流すだけでも臭い対策になります。感染症やかぶれも防止できるでしょう。

こまめな掃除とゴミ捨てが臭い対策では重要なんですね。
はい。介護に関わる人が手分けして掃除やゴミ捨てを行いましょう。

3.介護の臭いでよくある質問

介護をするなら、臭い対策をしっかり講じて、衛生的な環境で行いたいですよね。介護の臭いでよくある質問をご紹介します。

Q.干すことができないベッドのマットレスはどうすべきか?
A.消臭スプレーを活用しましょう。尿臭や汗臭に効果があるタイプがおすすめです。介護用ベッドは、なるべく通気がいい場所に設置してください。

Q.床や畳に染みついた臭いはどうやって落とすことができる?
A.エタノールは、床や畳の消臭に効果があります。消毒もできるため、感染症対策にもいいでしょう。尿臭も軽減します。

Q.換気を行うことも臭い対策になるのか?
A.換気は臭い対策になります。1日数回は換気を行い、臭いがこもるのを防ぎましょう。

Q.ゴミ箱の臭い対策方法が知りたい
A.オムツ交換した後は、新聞紙やビニール袋に包んでからゴミ箱に入れましょう。オムツが空気に触れていると臭いを助長します。なるべく密閉することが大切です。

Q.自分で臭い対策が難しいときはどうすべきか?
A.プロの清掃サービスに依頼する方法がおすすめです。ハウスクリーニングを専門に行う業者がいいでしょう。消臭対策にもなります。

まとめ

介護にはさまざまな臭いがつきもので、特に尿臭・汗臭・トイレの臭いなどは気になります。高齢者は、加齢による分泌物の酸化で、老人臭もするものです。家全体に臭いが染みつき、なかなか取れないと悩むことも多くあります。臭い対策は、こまめに洗濯と掃除をすることで、入浴も大切でしょう。入浴が難しい要介護者の場合、体を拭くだけでも臭いを予防する効果があります。臭いは介護する人だけではなく、介護される人にとっても不快なものです。対策を講じ、衛生的な環境を作るようにしましょう。