「カーペットをクリーニングしたいけれど方法が分からない」と、カーペットの掃除に悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。水性・油性・泥水など、カーペットの汚れはさまざまです。中には、自分では取りのぞくことのできない汚れがあります。無理に自分で取りのぞこうとすれば、逆に状況が悪化することもあるので要注意です。きちんと汚れを落とすためには、クリーニング方法を把握しておかなければなりません。そこで、本記事では、カーペットのクリーニング方法や業者の選び方などについて説明します。
- カーペットのクリーニングについて
- カーペットのクリーニング方法
- カーペットのクリーニング業者の選び方
- カーペットのクリーニングに関してよくある質問
この記事を読むことで、カーペットのクリーニング方法について知ることができます。キレイにしたい方は、ぜひ参考にしてください。
1.カーペットのクリーニングについて
カーペットをキレイにする前に、基礎知識を身につけることが大切です。ここでは、カーペットの素材や特徴・クリーニングの内容・重要性・ポイントなどについて説明します。
1-1.カーペットについて
床用の絨毯(じゅうたん)をカーペットといいます。さまざまな素材が使用されているため、汚れを取りのぞく際は素材に適した方法を選ばなければなりません。素材や家庭用・業務用の特徴についてチェックしておきましょう。
1-1-1.素材
カーペットの主な素材は、天然繊維と化学繊維の2種類に分けることができます。天然繊維は羊毛(ウール)・綿(コットン)・絹(シルク)・麻・竹(バンブー)・い草・ラタン、化学繊維はレーヨン・ナイロン・アクリル・ポリプロピレン・ポリエステルなどです。それぞれの特徴を、以下にピックアップしてみました。
天然繊維
- 羊毛(ウール):最も適したカーペット素材で、手ざわりがやわらかく弾力性に優れている
- 綿(コットン):肌着の素材によく使われており、手ざわりがやわらかい
- 絹(シルク):繊維が細かくしなやかで、独特の光沢がある
- 麻:ウールよりも硬く耐久性に優れている。通気性・吸水性・発散性が抜群
- 竹(バンブー):熱がこもりにくく、ひんやりとした感触の素材
- い草:い草独特の香りと肌ざわりが特徴。水をはじく特徴があるので汚れにくい
- ラタン:軽くやわらかで、ほど良いしなり具合を持っている
化学繊維
- レーヨン:天然繊維の性質を持った木材パルプや綿を化学的に溶かして繊維に作り替えた再生繊維の1つ。大量生産が可能で安価だが、耐久性が合成繊維より劣る
- ナイロン:石炭・石油を原料とした合成繊維で、耐久性と耐摩耗性に優れている
- アクリル:石炭・石油・石灰岩を原料とした合成繊維で、軽くやわらかい。水分を吸収するので保湿性が高く、静電気の発生が少なめ
- ポリプロピレン:石油が原料の軽くて丈夫な合成繊維。濡(ぬ)れても汚れがつきにくく、感触が硬め
- ポリエステル:石油を原料とした合成繊維で、磨耗に強く耐久性に優れている。ナイロンに次いで強度が高い
1-1-2.家庭用のカーペット
家庭で使用するカーペットは、さまざまな種類があります。ホームセンターで購入できる安価なものから、天然繊維でつくられた高級品など多種多様です。家庭用カーペットの場合は、掃除機で表面の汚れを取る掃除が基本となります。自宅でできることが限られているため、クリーニング店に持って行くことが多いでしょう。多くのクリーニング店では、特殊クリーニングという扱いになり、カーペット専門業者へ委託しています。
1-1-3.業務用のカーペット
オフィスやロビーなどで使われている業務用カーペットは、ナイロン製がほとんどです。ナイロン製は、耐久性と耐摩耗性に優れており、大人数が利用する場所に最適な素材といえます。業務用カーペットは、企業がプロの清掃サービスに依頼または委託して、定期的に交換・清掃をしているところが多いでしょう。
1-2.カーペットクリーニングとは?
カーペット専門に行うクリーニングのことです。カーペットは複数の素材があるため、洗浄前に検品します。素材や汚れ・シミなどの箇所を確認し、専用の洗剤を使用するのです。汚れが特にひどい場所は、入念にシミ抜き剤を添加することがあります。場合によっては、手作業でシミ抜きを行ったり、シミの種類によって薬剤を変えたりするでしょう。カーペット専用の洗剤やシミ抜き剤・専用機械などを使用してキレイにするのが、カーペットクリーニングです。ダニの除去としても、クリーニングの力が発揮します。
1-3.重要性
飲みものをこぼすときにできたシミなどは、放置するほど頑固な汚れとして残るものです。汚れを放置するほど、カーペットの機能も果たせなくなってしまうので長持ちできなくなります。長く使用し続けるためには、定期的なカーペットクリーニングが必要です。
また、カーペットはハウスダスト・ダニ・ノミ・花粉などのアレルゲンが絡まりやすい傾向があります。アレルゲンを繊維が巻き込み、その上に寝転がれば巻き込まれたアレルゲンが私たちの体内に侵入してしまうのです。掃除をしていないカーペットほど、アレルギー反応が出やすくなるでしょう。アレルゲン除去・アレルギー対策のためにも、カーペットクリーニングが必要です。
1-4.クリーニングのポイント
カーペットのクリーニングは、2~3年に1度が目安となります。ただし、アレルギー体質を持っている方や犬・猫などのペットを飼っている方は、1年に1回のほうが良いでしょう。また、ひどい汚れがついている場合は、すぐにクリーニングへ出すことをおすすめします。できれば、手入れしにくい梅雨時期を外して出してくださいね。
2.カーペットのクリーニング方法
それでは、実際にカーペットのクリーニングはどうすれば良いのでしょうか。自分でできる方法や業者へ依頼する際のメリットなどについて説明します。
2-1.自分でできるか
カーペットクリーニングの主な方法は、水洗い・シャンプー洗い・ドライクリーニングなどがあります。軽めの汚れであれば自分でも可能です。参考として、以下に水洗いのやり方をピックアップしてみました。
- カーペットを風呂場などに広げ、洗剤液を使用してブラシで軽く洗う
- 水でキレイに洗い流した後、吊(つ)り干しで乾燥させる
ただし、脱色・収縮のおそれがあるため、心配な方は業者に依頼したほうが安心できます。
2-2.業者へ依頼する
業者へ依頼する場合のメリットや方法・内容、相場について説明します。
2-2-1.メリット
業者へ依頼する大きなメリットは、素材に適した方法でクリーニングができることです。自分でする場合、素材に合っていない方法を選択するおそれがあります。方法を間違えてしまうと、逆に、カーペットが傷んでしまうのです。業者に依頼すれば、素材や汚れをきちんと確認してからクリーニングを行うため、傷む心配はありません。スピーディーかつキレイになりますよ。
2-2-2.方法・内容
具体的な方法については、業者によって異なります。最初に、カーペットの素材や傷んでいる箇所・シミ・汚れなどをチェックして、適切な方法でクリーニングを行うでしょう。丸洗いをしてある程度の汚れを落とした後は、手作業できちんと細部までチェックするところもあります。掃除機では除去できないアレルゲン物質も取りのぞくことができるのです。
2-2-3.相場
汚れ具合やカーペットの種類・大きさなどによって、クリーニング費用が異なります。だいたいの相場は、畳1帖あたり2,500~3,000円です。ただし、あくまで相場なのでお得にクリーニングできる業者や、セットプランとして利用できるところもあります。業者へ依頼する場合は、サービス内容と費用を踏まえた上で、複数の業者を比較してみてくださいね。
2-3.効果について
個人でするよりも業者へ依頼したほうが、クリーニング効果が抜群です。クリーニングの実績がある業者に依頼すれば、汚れや素材の種類に適した方法で掃除できます。ひどい汚れがついている場合は、ぜひ業者に依頼してください。
3.カーペットのクリーニング業者の選び方
カーペットをキレイにするためには、業者選びが大切です。選び方のポイントや料金相場・相談窓口・注意点について説明します。
3-1.選び方のポイント
業者選びに悩んだときは、以下のポイントに注目してください。
- 丁寧かつスピーディーな対応か
- 無料相談・無料見積もりが利用できるか
- 料金設定が明確か
- 即日対応が可能か
- サービス内容が充実しており、お得に利用できるか
- 補償が整っているか
3-2.料金について
具体的な料金に関しては、業者の無料見積もりを利用してください。ほとんどの優良業者は、無料見積もりを受けつけています。カーペットの種類やサイズ・汚れ具合などを伝えれば、だいたいの料金が分かるでしょう。無料見積もりはキャンセルもでき、気軽に利用できるので安心してください。
3-3.注意点
「依頼後、追加料金を請求された」「高いお金を払ったのに、きちんとキレイにしてくれなかった」など、業者との間でトラブルが起きています。トラブルを未然に防ぐためには、複数の業者を比較して優良業者と不正業者を見極めることが大切です。たとえ、友人からすすめられたとしても、どのような業者でどんなサービスをしているのか、きちんと確認してから依頼しましょう。
4.カーペットのクリーニングに関してよくある質問
カーペットのクリーニングに関してよくある質問を5つピックアップしてみました。
4-1.クリーニング店とハウスクリーニングとの違いとは?
クリーニング店は、持ち込み、もしくは宅配で依頼できます。一方、ハウスクリーニングは、専門スタッフが自宅にやってきて掃除をしてくれるのです。カーペットの運搬が困難な方は、ハウスクリーニングに依頼することをおすすめします。
4-2.自分でクリーニングする際の注意点は?
カーペットは、すべてが自宅で洗濯できるわけではありません。自分でクリーニングする場合は、四隅(よすみ)についているタグをチェックしてください。タグに洗濯表示があれば、洗濯できます。タグの指示どおりにクリーニングすることが大切です。
4-3.カーペットのお手入れ法が知りたい
長く使い続けるためには、カーペットのお手入れが必要不可欠です。できれば、1日1回、ほうきなどで表面についている汚れを取りのぞいてください。そして、週1回、電気掃除機で奥にひそんでいる汚れを吸い取りましょう。定期的なクリーニングも忘れないでくださいね。
4-4.飲みものなどをこぼしたときの応急処置は?
飲みものや食べものなど、シミのもとがこぼれたときは、すぐにふき取ってください。まずは、乾いた布でやさしくふき取りましょう。ゴシゴシこすると、シミが繊維に入りこんでしまうのでNGです。軽くふき取った後は、中性洗剤入りのぬるま湯でもう1度ふき取ってください。なかなか落ちない場合は、クリーニングをしたほうが良いでしょう。
4-5.注意すべき業者の特徴が知りたい
料金設定を明確にしない・対応が悪い・見積もり内容が乱雑な業者は、注意が必要です。高確率で不良業者の可能性があります。少しでも不安や疑問点を抱いた場合は、依頼しないほうが良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか? カーペットのクリーニングは、キレイで清潔な状態を保つだけでなく、長持ちするために必要なことです。カーペットの奥にひそんでいるダニ・ノミ・ハウスダストなどのアレルゲン物質も取りのぞくことができます。できれば、1年に1回、クリーニングを行ってください。カーペットの種類は豊富なので、素材や汚れの種類をきちんと把握した上で正しいクリーニングをすることが大切です。自分で無理な場合は、業者に依頼すると良いでしょう。きちんと基礎知識を身につけておけば、正しい方法でクリーニングを行うことができます。