「強くこすってもなかなか落ちない」「中性洗剤を使っても黄ばみが薄まらない」など、浴槽の黄ばみでお悩みではありませんか? 浴槽の黄ばみを落とすためには、原因を把握することが大切です。よくある原因やできやすい場所・環境などをきちんと理解しておけば、適切な方法で取りのぞき、黄ばみを防ぐことができるでしょう。

本記事では、浴槽の黄ばみの基礎知識から、落とす方法・予防法などについて説明します。

浴槽の黄ばみとは?
浴槽の黄ばみを落とす方法
浴槽の黄ばみの予防法
浴槽の黄ばみに関してよくある質問

この記事を読むことで、浴槽が黄ばむ原因を理解し、正しい方法で取りのぞくことができます。悩んでいる方はぜひチェックしてください。

1.浴槽の黄ばみとは?

浴槽の黄ばみを落とすためには、なぜできるのか原因を把握することが大切です。ここでは、黄ばみの正体やできる原因・環境について説明します。黄ばみの落とし方をしりたい人はぜひ参考にしてください。

1-1.正体は何か

浴槽の黄ばみは、毎日掃除をしていても出てくるものです。その黄ばみの正体は、水垢(みずあか)や石鹸(せっけん)カス・皮脂などによる汚れや、入浴剤に含まれる着色料が考えられます。集合住宅などに使われる浴槽はプラスチック(樹脂製)でできているのです。樹脂の種類によっては、経年劣化による変色や添加物との化学反応によって黄ばみが発生します。入浴剤や石鹸(せっけん)カスなどで化学変化が起き、黄ばみが目立ち始めるのです。

また、浴槽の平均寿命は、およそ15~20年といわれています。15年以上使用し続けている場合は、経年劣化による黄ばみの可能性が高いでしょう。特に、浴槽の側面や四隅(よすみ)に黄ばみが発生していると思います。その場所は、掃除をしても汚れが取りのぞきにくく、たまりやすい場所です。ぜひ、浴槽のどこが黄ばんでいるのかチェックしてみてください。

1-2.なぜできるのか

先ほど説明したとおり、ほとんどの原因が皮脂・水垢(みずあか)・石鹸(せっけん)カス・入浴剤の着色料です。最も考えられる原因が、水垢(みずあか)と石鹸(せっけん)カスなどの汚れとなります。毎日お湯を張る浴槽は、水道水自体に含まれているカルシウム・マグネシウム・ケイ素などのミネラルが常に付着している状態です。少しずつ蓄積され、層ができ、目に見える黄ばみとして現れます。毎日掃除をしていても、アルカリ性の性質を持っているため、中性の一般的な浴室用洗剤では取りのぞくことができません。

また、長年の使用によって、浴槽のプラスチック自体が劣化してしまいます。プラスチックの浴槽は、劣化防止のためにコーディングが施されていますが、時間が経過するほど剝(は)がれてしまうのです。そのため、少しずつ色が黄ばみ始めるでしょう。

1-3.黄ばみができやすい環境は?

毎日浴槽に入浴剤を入れている方は、黄ばみができやすい環境といえます。なぜなら、入浴剤の着色料が浴槽内に残り、化学反応を起こすからです。特に、ピンクや緑などの色の濃い入浴剤を何年も使い続けているケースは黄ばみやすい傾向があります。黄ばみを防ぐためには、入浴剤の使用を抑えることが大切かもしれませんね。

浴槽内にたまっているお湯を抜かずに放置するのも要注意です。放置するほど水垢(みずあか)や石鹸カスが、浴槽内にこびりついてしまいます。嫌なにおいも発生する原因となるため、使用後はお湯を抜いてください。または、翌日にきちんと抜いてキレイに掃除したほうが良いでしょう。普段の使い方が黄ばみの原因となるため、使い方を改めるのも大切です。

浴槽の黄ばみは、取りきれなかった汚れが化学反応を起こしたものなんですね。
はい。ですから、古い浴槽ほど黄ばみが目立つことになります。

2.浴槽の黄ばみを落とす方法

それでは、どのようにして浴槽の黄ばみを落とすことができるのでしょうか。自分でする方法とプロへ依頼する方法・掃除のポイント・注意点について詳しく説明します。

2-1.自分でする方法

市販の浴室用洗剤では落とすことができませんが、水垢(みずあか)と石鹸(せっけん)カスによる黄ばみは「クエン酸」が効果的だといわれています。水垢(みずあか)は水道水に含まれるアルカリ性のカルシウム・金属イオン、石鹸(せっけん)カスはアルカリ性なので、酸性のクエン酸であれば中和作用によって落とすことができるでしょう。クエン酸は、近場のドラッグストアなどで購入できます。食べものにも含まれている成分なので、安心して使用可能です。クエン酸を使用した掃除方法を、以下にピックアップしてみました。

  1. 水100mlに対し、クエン酸を小さじ半分程度入れて混ぜ合わせる
  2. スプレーボトルに入れて黄ばんでいる箇所にスプレーする
  3. スプレーした後、その上からラップをかぶせて密閉する
  4. 1時間ほど放置してラップを外し、スポンジでこすってからシャワーで洗い流す

入浴剤による黄ばみの場合は、クエン酸よりも漂白剤のほうが落ちやすい可能性があります。漂白剤は、お風呂用のカビ取り洗剤を使用してください。漂白剤を使用しても落ちない場合は、メラミンスポンジを使うのも方法の1つです。ただし、メラミンスポンジは強力なので、浴槽内に細かな傷がついてしまうかもしれません。力加減には十分に気をつけてくださいね。

2-2.プロへ依頼する

頑固な汚れの場合は、プロへ依頼すると良いでしょう。依頼すべき場合やメリット・主な方法・相場について説明します。

2-2-1.依頼すべき場合

自分で取りのぞけない汚れの場合は、プロへ依頼したほうがキレイになります。黄ばみが目立ち始めてから時間が経過するほど、頑固な汚れになるでしょう。何とか自分で取りのぞこうと、メラミンスポンジなどでゴシゴシこすってしまえば浴槽が傷ついてしまいます。また、黄ばみ以外にも黒カビや浴槽のヌメリが気になる場合も、プロに依頼したほうが良いですよ。

2-2-2.メリット

プロに依頼すれば、市販で手に入らない専用洗剤で浴槽をキレイにします。頑固な汚れでも取りのぞくことができるので安心です。業者によっては、浴槽だけでなく排水口や鏡・浴槽のエプロン内部の洗浄まで作業に入ることがあります。プロならではの方法で浴室内をキレイにすることができるでしょう。

また、時間と手間が省けるのもメリットの1つです。自分で徹底的に掃除すれば、道具から用意しなければならないので時間がかかります。体力も使うため、高齢者にとっては大変な作業になるでしょう。体力がない・頑固な汚れで除去できない場合は、業者に依頼してください。

2-2-3.主な方法

具体的な方法は業者によって異なります。主な方法は、浴槽内や天井・壁面・照明・蛇口・シャワーなどの汚れをチェックして、状態に応じて専用洗剤で洗浄することになるでしょう。汚れに合った洗剤を使用するため、スムーズに落とすことができます。汚れを取りのぞいた後は、浴室全体をマイクロファイバークロスなどで乾(から)拭きをして作業完了です。詳細については、業者に問い合わせてくださいね。

2-2-4.相場について

気になる相場ですが、浴槽の黄ばみ除去を含めた浴室クリーニングが約15,000~20,000円です。作業範囲やオプションサービスの追加などによって費用が異なります。どのような作業をするのか、どの作業にいくらかかるか、細かい点まで確認することが大切です。

2-3.掃除のポイント

「強くこすれば落とせる」と思いがちですが、洗剤・道具の使い方には十分に注意しなければなりません。メラミンスポンジを使って強くこすると、浴槽のコーディングが剝がれて傷つける可能性があります。傷つけば汚れがつきやすくなり、浴槽自体の耐久性にも悪影響をおよぼすのです。物理的に力技で落とすよりも、汚れに合わせた洗剤などを使用したほうが良いでしょう。ただし、クエン酸と漂白剤の成分によっては、別の成分と混ぜると有毒なガスを発生させることがあります。掃除を行った後は、十分に水を流して成分を落としてくださいね。

業者に掃除を依頼するのも1つの方法なんですね。
はい。プロ独自に技術でしっかりと黄ばみを落としてくれるでしょう。

3.浴槽の黄ばみの予防法

浴槽の黄ばみは、未然に防ぐことができます。簡単にできる予防方法や注意点・してはいけないことについてチェックしておきましょう。

3-1.予防方法

使用後のお湯に浮かんだ石鹸(せっけん)カスと皮脂が、浴槽内にこびりつき剝がれづらくなる前に除去することがポイントです。ただし、石鹸(せっけん)カスや皮脂は目に見えづらいものなので、日常のお風呂掃除と同時に、やわらかい布製のタオルなどでお湯に浮いている汚れをすくい取ってください。お湯の表面をすくい取るだけでも、ある程度の汚れが除去できます。

また、入浴剤を使用する際は、重曹入りのものを使ってください。重曹は黄ばみだけでなく、カビなど頑固な汚れも除去できる可能性があります。入浴剤を使用した後は、キレイに洗い流しましょう。

3-2.注意点・してはいけないこと

水垢(みずあか)や皮脂による黄ばみは、放置するとしつこい汚れになります。頑固な汚れほど除去しにくくなるため、日ごろのお風呂掃除は入念に行ってください。「面倒だから」と、掃除を怠ってはいけませんよ。また、洗剤や漂白剤の中には、皮膚につくと危険なこともあります。使用するときは、ゴム手袋を装着したり、換気をしたりするなど、安全・安心な掃除を実施してください。

浴槽はこまめに掃除することが大切なんですね。
はい。入浴後にさっと汚れをスポンジでこするだけでも掃除になります。

4.浴槽の黄ばみに関してよくある質問

浴槽の黄ばみに関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.カビとの違いは?
A.浴槽内につくカビは、汚れ・垢(あか)・石鹸(せっけん)カスが大好物です。黄ばみの原因も含まれていますが、カビは発生しやすい環境があります。それは、湿度が70%、温度が20~30℃、酸素です。こういった環境の中でカビが発生し、空気に触れることで活性化します。黄ばみの防止方法と同じく、カビも防いでいかなければなりません。日々のお手入れと、換気をして湿気をためこまないようにしましょう。

Q.業者に依頼する際の作業時間は?
A.作業内容によりますが、2~3時間が目安です。浴室クリーニングのほかに、浴室乾燥機の掃除、または浴槽エプロン内部高圧クリーニングなどが追加されると、3~4時間かかります。ただし、業者によって作業時間が異なるため、事前に確認しておきましょう。

Q.頑固な黄ばみは、浴槽を交換したほうが良いのか?
A.浴槽の使用期間が15~20年以上経過している場合は、交換を検討したほうが良いでしょう。なぜなら、浴槽の黄ばみは経年劣化が原因になっている可能性があるからです。経年劣化の場合は、汚れを取りのぞくよりも、交換することをおすすめします。

Q.重曹ペーストを使用した掃除方法が知りたい。
A.重曹は、浴槽の黄ばみやカビ取りに効果があります。まず、重曹2に対して水を1の割合で混ぜてください。作った重曹ペーストを黄ばみやカビなどの汚れ部分に塗っていき、その上からラップをかけます。30分程度放置した後、ラップを外してスポンジでやさしくこすりましょう。シャワーでキレイに洗い流したら完了です。

Q.業者選びのポイントは?
A.業者選びに悩んだときは、以下のポイントに注目してください。

  • 高品質なサービスと豊富な内容
  • 丁寧かつスピーディーな対応
  • 追加費用の発生しない明瞭な料金体系
  • 即日対応が可能
  • 保証がついているか

中には、「作業後に追加料金を請求する」「きちんと掃除してくれない」という不正業者が存在しています。不正業者に引っかからないためには、複数の業者を比較することが大切です。細部までチェックして、安心して依頼できる業者を見つけてください。

まとめ

浴槽の黄ばみは、水垢や皮脂の汚れ・石鹸カス・入浴剤の着色料が原因として考えられます。まずは、どのような黄ばみがついているのか、浴槽の使い方を振り返ってみてください。毎日入浴剤を使用している方は、着色汚れの可能性があります。汚れの原因が分かれば、適切な方法で取りのぞくことができるでしょう。ただし、中には頑固な汚れがあります。なかなか除去できない汚れは、業者に依頼すると良いですよ。業者選びのポイントをきちんと把握して、安心して依頼できる業者を見つけてください。基礎知識を身につけておけば、浴槽の黄ばみが防止できますよ。

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