家族に喫煙者がいる場合、壁のタバコ汚れが気になるというケースも少なくありません。そこで、今回は壁紙についたタバコ由来の黄ばみを落とす方法をご紹介します。タバコの煙は気体ですから、部屋中にいたるところに黄ばみがつくのです。すっきりと落として気持ちよく新年を迎えましょう。壁紙についたタバコの汚れ何とかしたい、という方は必見です。
- なぜ、タバコを吸うと壁紙やカーテンが汚れるの?
- タバコ由来の黄ばみの落とし方とは?
- タバコのヤニから家を守る方法とは?
- おわりに
1.なぜ、タバコを吸うと壁紙やカーテンが汚れるの?
タバコには、タールやニコチンといった物質が含まれています。これらの物質は肺にも入りますが、タバコの先から出る煙の中にも含まれているのです。これを「副流煙」といい、非喫煙者もそれを吸いこむことで、がんの発症率が上がったりします。ためしに、タバコの煙を吸いこんで、ティッシュの中に吐きだしてみましょう。ティッシュが黄色く染まるはずです。このヤニが壁紙につくことにより、黄ばみが発生します。
また、壁紙だけでなくカーテンや家具など、タバコの煙がかかる場所すべてにヤニがついていると考えましょう。エアコンの中にも入っている可能性が高いです。手の届かないような高い場所も、ヤニがついている可能性があります。
2.タバコ由来の黄ばみの落とし方とは?
では、タバコ由来の黄ばみを落とすにはどうしたらよいのでしょうか? この項では、その具体例をあげていきます。ぜひ参考にしてください。
2-1.重曹を使う方法
今やすっかり掃除用具として定着した重曹。壁についた黄ばみは、ほとんどが油性のタールです。ですから、重曹を水に溶かした重曹水をスプレーして軽くこすれば、落ちてくれるでしょう。重曹は、食品にも使用されていますから体にとっては無害です。ですから、ペットや小さいお子様がいるご家庭でも、安心して使えるでしょう。
重曹では落ちないしつこい汚れは、セスキ炭酸ソーダを同じように使ってもよいですね。セスキ炭酸ソーダは、重曹に炭酸塩をくわえたもの。ホームセンターなどで販売されています。
2-2.中性洗剤やアルコールを使う
中性洗剤やアルコールも、油性の汚れを落とす効果があります。重曹水を作るのが面倒という場合や、手軽に一部分だけ掃除をしたいという場合は、中性洗剤や消毒用のアルコールを使うとよいでしょう。水で薄めて使うと壁面にも塗りやすいです。
2-3.オレンジオイル配合の洗剤を使う
オレンジオイルはかんきつ類由来の油のこと。油汚れは油で落ちるのです。オレンジオイル配合の洗剤は、コンロのしつこい油汚れを取る洗剤として売られているでしょう。ただし、この洗剤は直接壁紙に使うには強すぎます。ですから、水で5倍以上に薄めて使いましょう。
壁紙だけでなく電気のコードの汚れを取るのにも使えます。色落ちにだけ注意して使いましょう。
2-4.漂白剤を使う
壁紙は時間がたつほど、黄ばみが落ちにくくなります。特に、築年数がたった家の壁紙は洗剤くらいでは落ちないこともあるでしょう。その場合は、塩素系漂白剤で気になる部分を漂白してください。キッチンペーパーなどに水で薄めた漂白剤を染みこませて壁に貼り付けます。そうすれば、しばらくすると黄ばみが漂白されるでしょう。ただし、一部分だけ漂泊してしまうとかえって黄ばみが目立つこともあるので注意してください。
2-5.カーテンも洗おう
壁に黄ばみがあるということは、カーテンも汚れています。ですから、壁を掃除するついでにカーテンも洗いましょう。通常のカーテンならば洗濯機で洗えます。
また、レースのカーテンはソフト洗いにするとよいでしょう。洗濯機にカーテンが入りきらない場合は、コインランドリーを利用する方法もあります。乾燥まで行えば、干す手間もかかりません。
2-6.壁紙掃除はからぶきで仕上げる
壁紙は、防水性がありません。ですから、ぬれたままにしておくとカビが生える危険があります。洗剤や重曹水スプレーなどで掃除をした後は、よく乾いた雑巾などで水分をぬぐいましょう。
3.タバコのヤニから家を守る方法とは?
しかし、せっかく掃除をしてもタバコを吸えばまたヤニで壁紙やカーテンが汚れてしまいます。この項では、タバコのヤニを壁紙などに付着させない方法をご紹介しましょう。
3-1.ベランダでタバコを吸ってもらう
ベランダなどの外でタバコを吸ってもらえば、家の中にタバコのヤニが付着することはありません。しかし、マンションなどの集合住宅では、隣へタバコの煙が流れてご近所問題に発展することもあります。ですから、風向きなどを考えてタバコを吸いましょう。また、灰を階下へ落としたり吸い殻のポイ捨てしたりするのも厳禁です。
3-2.空気清浄機を使う
空気清浄機の前でタバコを吸ってもらえば、煙はすべて空気清浄機の中に吸いこまれていきます。しかし、完全とはいえないので全く壁紙が汚れない、ということはありません。また、換気扇の下で吸っても同じように外へ煙が出ていきますが、調理するところでタバコを吸うことを嫌う人もいるでしょう。家族の反対を押し切ってタバコを吸わないように気をつけてください。
3-3.一室を喫煙室にする
どうしても外でタバコが吸えないという場合は、家の一室を専門の喫煙ルームにしてしまいましょう。そうすれば、その部屋しか壁紙は汚れません。小さな部屋ほど掃除も楽です。
また、できるだけ家具を置かないようにもすれば、汚れるものもそれだけ少なくなるでしょう。しかし、その部屋だけタバコの臭いが染みこんで、ほかの用途に使えないというデメリットもあります。
3-4.思いきって禁煙を試みる
タバコは2016年度以降に増税が検討されています。今は1箱450円前後ですが、そのうち500円を超えるかもしれません。また、タバコを吸い続けていると、どうしても健康に悪影響が出るでしょう。ですから、思いきって禁煙を試みてみるのもひとつの方法です。今は、禁煙外来もありますから、昔ほど禁煙は難しくなくなっています。また、喫煙者に壁紙の掃除をしてもらうのもひとつの方法です。
掃除に手間と時間がかかることが分かれば、禁煙のきっかけになるかもしれません。ただし、家族が無理やりタバコをやめさそうとしても逆効果です。あくまでも自分からタバコをやめるように決心させなければ、意味がありません。
4.おわりに
いかがでしたか? 今回は、壁紙などについたタバコ由来の黄ばみを落とす方法をご紹介しました。前述したようにタバコの煙は気体です。ですから、一服吸えば部屋中にタールを含んだ汚れが付着することになるでしょう。その昔、喫煙者がたくさんいたころは、ヤニの汚れもそれほど目立ちませんでした。しかし、非喫煙者の方が多くなった今では、喫煙者が住んでいる物件はすぐに分かります。
また、賃貸物件の場合はあまりにひどいヤニ汚れがあると、退去時にクリーニング代を請求されることもあるでしょう。さらに、これだけひどいヤニを吸っている喫煙者の歯の裏や肺の中はタールで汚れている可能性も高いのです。特に、歯の裏についたタールは口臭の原因にもなるでしょう。ですから、掃除を機に一度禁煙について考えてみてください。掃除の手間も省けますし、健康にもよいでしょう。