和室はフローリングやカーペットの洋室に比べると手入れが面倒、と思っている方は多いと思います。
「和室の正しい掃除の仕方がわからない」と悩んでいる方も少なくないでしょう。
そこで今回は、和室の掃除やお手入れの仕方をご紹介します。
畳や柱、そして和室に置かれることの多い仏壇は湿気を嫌います。
やってはいけないことが分かれば、和室の掃除は決して難しくはありません。
和室の正しい掃除の仕方を知りたいという方や、和室の汚れが落ちずに困っているという方はぜひ読んでみてください。

  1. 畳の掃除や手入れの仕方
  2. しょうじのサンや柱の掃除の仕方
  3. 仏壇の掃除と手入れの仕方とは?
  4. プロの手を借りるという方法もある

1.畳の掃除や手入れの仕方

和室といえば畳ですね。
この項では畳の掃除の仕方や汚れてしまった場合の手入れの方法をご紹介します。

1-1.普段の掃除は掃除機で

畳はイグサという植物から作られています。
ですから頻繁に水拭きをすると傷みが早くなります。
普段の掃除は掃除機でほこりをとる程度で十分でしょう。
掃除機は畳の目に沿ってかけるとほこりがきれいに取れます。
掃除機は「畳モード」があるならば畳モードにして、それ以外は強でかけましょう。

1-2.畳を汚してしまったら?

畳に水などの液体をこぼしてしまったら、すぐに乾いたタオルでふき取りましょう。
また、小麦粉をまいて液体を吸収させ、そのあと乾拭きをします。
畳の黄ばみなどは酢水をつけて拭くと若干ですが色が戻ります。
なお、畳を水拭きして十分に水けをふき取らないとカビの原因になります。
水拭きをする場合も硬く絞ったぞうきんで行い、からぶきを仕上げに行いましょう。

1-3.畳は消耗品

畳は消耗品で、10年に一度程度の割合で畳替えが必要です。
昔ながらの畳は裏返しをしたり、表面だけ張り替えたり、完全に取り換えたりと、畳替えにもいろいろなバリエーションがあります。
しかし、新しいマンションの畳は表替えしかできないというものもあります。
畳替えは畳屋の他、今ではホームセンターなどでも畳替えを受け付けています。
畳が古くなってきた場合は、掃除をするよりも畳替えをした方が効果的ということもあるでしょう。

2.しょうじのサンや柱の掃除の仕方

和室には白木の柱があったり、しょうじがあるというお宅も多いでしょう。
この2つも知らないうちに汚れがたまりやすい場所なのです。この項では、柱やしょうじのサンの掃除の仕方をご紹介します。

2-1.白木のお手入れは基本的にはたきをつかう

しょうじのサンや柱は白木といって表面加工がされていない木製のものが多いです。
白木は不用意に水拭きをするとシミになってしまうので、基本的にははたきを使ってほこりをとりましょう。
はたきがない、という場合は古いストッキングを適当に切って輪ゴムで棒に巻きつければ簡単にできます。
ストッキングは静電気が発生しやすく、ほこりを吸着してくれるので、はたきには最適なです。
和室の掃除は、はたきがけ→掃除機がけの順に行うと、ほこりのとり残しもなく、すっきりと仕上がるでしょう。

2-2.洗剤を使う場合は専用のものを使う

白木は住居用の洗剤を使えません。
一般的な住居用洗剤の注意書きを見ると必ず「白木には使用しないでください」と記されています。
しかし、汚れがたまってきてほこりをとるだけでは汚れを落としきれないという場合は、白木用の洗剤を使いましょう。
また、水拭きをした後は必ずからぶきをして水気をふき取りましょう。

2-3.定期的にしょうじを張り替えよう

しょうじは和紙製ですので、消耗品です。昔は1年に1度張り替えましたが、現在はそれほど頻繁に張り替えなくても良いでしょう。
しかし、2~3年すると和紙が黄ばんできて見栄えが悪くなります。
しょうじの張り替えはそれほど難しくないので、ホームセンターで専用の和紙を買って張り替えにチャレンジしてみましょう。

3.仏壇の掃除と手入れの仕方とは?

和室に仏壇がある、というお宅も少なくないでしょう。
仏壇の掃除や手入れの仕方に悩んでいるという方も多いと思います。
そこでこの項では、仏壇の掃除と手入れの仕方をご紹介します。

3-1.基本の掃除はからぶきで

仏壇は木製のものが多く、高価なものほど漆塗りだったり金箔張りだったり工芸作品のようになっていきます。
仏壇はよほどのことがない限りひどく汚れる、ということはありませんので基本の掃除はからぶきで行いましょう。
羽ぼうきや柔らかい布で、撫でるように仏壇を拭いていきます。
力をいれるぎると金箔が剥げてしまう場合もあるので注意しましょう。
現代風に作られた新しい仏壇はそこまで神経質になる必要はありませんが、それでも掃除はからぶきで行いましょう。
位牌や仏具なども同様にからぶきで汚れをふき取ります。

3-2.水ものをこぼしてしまったら?

お茶やお水などをうっかりこぼしてしまったら、すぐに乾いた布でふき取りましょう。
すぐに拭けば仏壇が傷むことはありません。
なお、仏壇をできるだけ汚さないようにするためには、線香たてなどの仏具は仏壇ではなく、仏壇の前に小さなテーブルを準備し、そこに置くようにしましょう。
そうすれば仏壇に灰がおちたり水がこぼれるのを防ぐことができます。

3-3.仏壇にもお手入れが必要

伝統的な金箔張りの仏壇の場合は、年月が経つにつれて金箔がはがれてきます。
そうなると見栄えが悪くなるので、金箔がはがれた時点で修理に出しましょう。
「とても管理しきれない」という場合は、思い切って新しい仏壇に買い替えるという方法もあります。
現在は仏壇といってもモダンなデザインが多く、洋室に置いても違和感がありません。
仏壇を破棄することに抵抗のある方もいるでしょうが、仏壇にも寿命があります。
仏壇が傷んできたと思ったら菩提寺や仏具店に相談してみましょう。

4.プロの手を借りるという方法もある

しかし、いくら頑張っても年月が経った和室は完全にきれいになりません。
また、共働きの家庭では忙しくて掃除に時間が取れないという場合も多いでしょう。
そのようなときはプロの業者に掃除を依頼するとよいですね。
掃除業者というと大掛かりなものを想像してしまいがちですが、今は普通の掃除を代行してくれる業者も多いのです。
また、落ちにくい汚れや手入れが難しいものもきれいに掃除してくれます。
さらに、障子やふすまの張り替えも同時に行ってくれる場合もあります。
「いくら掃除をしても和室の汚れが落ちない」という場合や、「忙しくて掃除をする時間がない」という場合はぜひ掃除業者に依頼をしてみましょう。

おわりに

いかがでしたでしょうか。今回は和室の掃除の仕方や手入れの方法をご紹介しました。
まとめると

  • 和室の掃除は基本的にからぶきでおこなう
  • 畳やしょうじは消耗品と考える
  • 白木に一般的な住居用の洗剤は使わない
  • 金箔張りの仏壇の管理ができないという場合は買い替えも検討する
  • 掃除業者に依頼をすることも考える

ということです。和室のない家も増えてきたといいますが、やはり年をとっていくと「和室が落ち着く」という人も多いです。
和室の掃除やお手入れの基本はからぶきです。
きれいになると思ってと水を使うとかびてしまうので注意しましょう。
水拭きをしたいという場合は必ず乾拭きとセットで行ってください。
また、畳やしょうじは湿気を嫌います。
天気の良い日には窓をあけて風を通してあげましょう。
それだけでも和室は湿気が逃げて防カビ対策になります。
また、天気の良い日に畳を少し上げてあげてもよいでしょう。