
「空き家の片付けはどうすればいいのか?」「不用品をスピーディーに処分する方法が分からない」など、空き家の片付けなどで悩んでいる方は多いでしょう。
空き家を放置すると火災や治安の悪化につながる恐れがあるため、早めに片付けておかなければなりません。
本記事では、空き巣の片付け方法や不用品を処分するコツなどを解説します。
この記事を読むことで、空き家をスムーズに片付けるポイントなどが分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。
1.空き家を片付けるべき理由は?
最初に、空き家を片付けるべき理由をチェックしておきましょう。
1-1.増加している空き家問題
近年、高齢化の進行や人口減少などによって、管理が行き届いていない空き家が増加傾向にあります。平成31年に発表された平成30年の住宅・土地統計調査によると、全国の空き家件数はおよそ846万戸でした。ズバリ、全住宅に占める空き家の割合は13.55%だという結果が出たのです。これからも空き家は増えていくといわれており、社会問題になっています。空き家を放置すると、さまざまなトラブルにつながる恐れがあるので注意が必要です。
1-2.防犯と衛生上での不安
空き家を放置すると、そこが若者の溜(た)まり場になったり、空き巣に入られやすくなったりするなどの問題があります。実際に、浮浪者や若者の溜まり場になってしまい、地域の治安が悪くなったという問題も発生しているのです。特に、空き家が多い地域住民の人たちにとっては、防犯という面で不安な気持ちが大きくなるでしょう。不審火が発生したり、火災や爆発など大事故につながったりする恐れもあるので、早めに片付けることが大切です。
1-3.地域の治安・景観の悪化
空き家を早めに片付けたほうがいい理由としては、地域の治安や景観の悪化が大きく関係しています。空き家の中には片付けていない不用品がたくさんあるので、放置するほど悪臭や害虫が発生することになるでしょう。周辺環境が悪化するのはもちろんのこと、近隣トラブルに発展してしまう恐れがあります。また、景観の悪化によって、地域の自治体から警告される可能性もあるでしょう。そうならないうちに、早く片付けることをおすすめします。
2.空き家を片付ける方法
それでは、空き家を片付ける方法について解説します。
2-1.最初に空き家の状況をチェックする
空き家の片付け作業に入る前に、必ずチェックしておきたいのが空き家の状況です。一度、空き家に足を運び、内部や外観がどのようになっているのか確認してください。併せて不用品の量もチェックしておくといいでしょう。状況をしっかりと確認しておけば、それらを踏まえた上でどのように片付けていけばいいのか考えることができます。
2-2.大まかなスケジュールを決める
現在の空き家の状況が把握できたら、大まかなスケジュールを決めましょう。家族の力を借りることができるのなら、片付けも早めに終わらせられるはずです。1人で頑張ってしまう人もいますが、大量の不用品を片付けるのはとても大変なことなので、できれば1人でやろうとはせず家族の協力を得ましょう。そして、「いつまでにこの部屋を片付ける」「この月までに作業は終わらせたい」など、予定を大まかに立ててください。スケジュールを決めるときは、余裕を持って立てることが大切です。
2-3.不用品を仕分ける
いざ片付けを始める際に、最初は大きめの不用品から仕分けたほうが効率的です。たとえば、ソファーやテーブル・冷蔵庫・洗濯機など大型家具・大型家電の処分は時間と手間がかかるため、早めに片付けたほうがスピーディーに作業が進むでしょう。なお、空き家の中にあるほとんどのものが不用品になるため、要らないものは処分してください。「いつか使うかもしれない」と保管しておく必要はありません。燃えるゴミ・燃えないゴミ・粗大ゴミなど、不用品をゴミの分類ごとに仕分けていきます。また、貴重品がある場合は事前に分けておきましょう。
2-4.きれいに掃除する
不用品を仕分けた後は、空き家をきれいに掃除します。賃貸であれば元の持ち主に戻すことになりますが、持ち家の場合は今後、空き家をどのようにするのか考えなければなりません。たまっているホコリや発生しているカビ・サビなどをきれいに掃除した後、空き家を売却したり賃貸に出したりすることも可能です。また、空き家を壊して駐車場にしたり、新たな家を建てたりすることもできるでしょう。空き家をきれいに片付けた後は、どのようにするのか家族と話し合ってください。
3.片付けで出た不用品の処分方法
ここでは、片付けで出た不用品の処分方法を解説します。
3-1.自治体のゴミとして処分する
片付けで出た不用品を処分する方法としては、自治体のゴミとして処分する方法が一般的です。燃えるゴミや燃えないゴミは月に何回も回収されるので、回収日の前日にゴミ捨て場へ持っていくといいでしょう。けれども、粗大ゴミは回収方法が異なるため、事前に自治体のホームページをチェックしておかなければなりません。
自治体によって事前の申し込みが必要になったり、回収日が月に1回しかなかったりと、手続きが必要で時間と手間がかかります。また、エアコン・冷蔵庫・洗濯機・テレビの家電4品目は家電リサイクル法の対象品目になっているので、自治体での処分ができません。詳細は、経済産業省のホームページをご覧ください。
3-2.不用品回収業者に依頼する
不用品をまとめて一気に処分できる不用品回収業者に依頼するのも選択肢の1つです。特に、不用品が大量にある場合、自治体では回収してくれない可能性があります。近隣住民への迷惑になる恐れもあるため、不安な方は一度自治体に相談するといいでしょう。
不用品回収業者はさまざまな不用品の回収を行っていますし、まとめての処分が可能です。素材や品目によって自分たちでゴミの分類を行う必要がないため、スピーディーに処分できます。即日対応が可能な不用品回収業者に依頼すれば、回収日まで待つ必要もありません。ただし、不用品の量が多くなるほど費用が高くなってしまうので、見積書の内容はきちんとチェックしておきましょう。
3-3.リサイクルショップを利用する
不用品の中には、リサイクルショップ等で買い取ってもらえるものもあります。たとえば、前述した家電4品目は、製造月日から5年以内のものであれば高価買取が期待できるでしょう。生活家電なので、中古市場において需要がある家電だからです。
また、ブランドもの・衣類・おもちゃ・家具・食器類も売れる可能性があります。基本的に、完全に壊れているものでなければ、ほとんどのリサイクルショップで買い取ってもらえるでしょう。買い取ってもらえるものが多いほど処分費用が節約できるので、ぜひ一度査定を依頼してみてください。
4.片付け業者に依頼するという選択肢も
ここでは、片付け業者に依頼する方法やポイントを解説します。
4-1.片付けが無理な場合は専門業者に依頼する
不用品が大量にあったり、自分たちで片付けられなかったりする場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。たとえば、空き家と自宅の距離が離れている場合、片付けのために時間をかけて向かわなければなりません。交通費もかかってしまうため、そんなときは片付け業者に依頼して自分の代わりに空き家を整理してもらうといいでしょう。片付け業者は作業に慣れているので、より的確かつスピーディーに片付けることができます。時間と手間をかけたくない方は、片付け業者に依頼するのがおすすめです。
4-2.不用品の処分と買取を行っているところも
片付け業者の中には、不用品の処分と買取を行っているところがあります。空き家の片付けだけでなく、不用品の処分をしてくれるのはとてもありがたいことです。わざわざ自分でゴミを分別したり、手続きをしたりする必要がありません。さらに、買取を行っている業者に依頼すれば、買い取ってもらえるものを買取に出し、買い取ってもらえなかったものは処分が可能です。できるだけ、処分費用を抑えたい方は、不用品買取を行っている業者に依頼するといいでしょう。
4-3.業者に依頼する費用は数万円~
空き家の片付けを業者に依頼する場合、目安費用は数万円~数十万円かかることになるでしょう。空き家の広さや不用品の量・作業員の人数などによって費用が大きく異なるため、相場の幅も大きめです。また、業者によって料金設定方法も多種多様なため、必ず複数の業者に無料見積もりを依頼してください。複数の業者から出た見積もりを比較することで、目安が分かるでしょう。費用面に意識が向きすぎて比較的安価な業者に依頼しがちですが、安すぎる業者は悪徳業者の可能性があるので注意が必要です。
4-4.業者選びのポイントをチェック!
どの業者に依頼すればいいのか悩んでいる方は、以下のポイントを参考にしてください。
- 空き巣の片付けや不用品回収の実績があるか
- 不用品の回収だけでなく買取も行っているか
- スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
- 無料見積もりや無料相談を受け付けているか
- 産業廃棄物収集運搬許可や古物商の許可を取得しているか
- 見積書やサービス内容が細かく記載されているか
- 口コミや評判がいいか
5.空き家の片付けに関してよくある質問
空き家の片付けに関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.空き家の片付けに必要な道具は?
A.ゴミ袋・ダンボール・ビニールひもなどは、不用品を片付ける際に必要なものなので事前に準備しておきましょう。また、空き家の中はホコリやカビのにおいでいっぱいになっている可能性があるため、マスクと軍手も必須です。ちりとり・ホウキ・掃除機・ぞうきんといった掃除道具も準備しておくとスムーズに片付けが進められるでしょう。
Q.片付けた空き家はどうすべきか?
A.空き家の活用方法はたくさんあります。たとえば、土地を活用する方法として空き家を解体し、新たに建物を建てて活用したり、駐車場として利用したりするなどです。ただし、駐車場は初期費用だけでなく収益性が低いため、運営までかかるコストを気にしない方なら新築物件への活用をおすすめします。ほかにも、空き家を修繕してシェアハウスにしたり、民泊を経営したりするなど、方法はさまざまです。
Q.自分でやっておいたほうがいいことは?
A.買い取ってもらえるものと完全に壊れているもの(買い取ってもらえないもの)は自分であらかじめ分けておくといいでしょう。自分で判断できない場合は、メールやLINEなどで無料査定を依頼するのが便利です。また、欲しがっている人が近くにいれば、譲るという選択肢もあります。さらに、タンスなどに貴重品や現金が隠れている可能性もあるので、自分できちんとチェックしておきましょう。
Q.片付け業者に依頼する際の注意点は?
A.作業をするのは委託業者でないか・質問には丁寧に答えてくれるか・見積書は詳細で分かりやすいか確認することが大切です。また、片付け業者によって、どこからどこまでサービスをしてくれるのか内容が異なります。必ず事前にチェックしてから依頼するようにしてください。
Q.片付け費用を最小限に抑えるコツは?
A.買い取ってもらえるものは売りに出すことが、片付け費用を最小限に抑えるコツです。また、悪徳業者ではなく優良業者に依頼するのも大切なポイントといえるでしょう。悪徳業者は、作業をした後に高額な追加費用を請求する恐れがあるため、丁寧に対応してくれる業者に依頼することが、片付け費用の節約につながります。
まとめ
空き家を放置するほど悪臭や害虫が発生したり、不審者や不審火につながったりする恐れがあります。そのため、片付けはできるだけ早めにしておきたいものです。自分たちでできる範囲ならいいですが、不用品が大量にあるなど困難な場合は片付け業者に依頼することをおすすめします。片付け業者の中には、不用品の回収や買取を行っているところがあるので、ぜひチェックしてみてください。