家庭でもっとも活躍する家電製品の1つが、電子レンジです。スイッチ1つで食品を温められる電子レンジは、忙しい現代人の味方と言えるでしょう。しかし、電子レンジの中をよく確認してみてください。内部が汚れてはいませんか? こちらでは電子レンジ内の汚れが与える影響、そして内部を清潔に保つための掃除方法を解説することにしました。

  1. 電子レンジを掃除しないとどんな影響があるの?
  2. 気持ちよく電子レンジを使うには、掃除を徹底する!
  3. 一番大切なのは汚さずに使用すること!

1.電子レンジを掃除しないとどんな影響があるの?

電子レンジを不衛生なまま使用すると、どのような問題が発生するのでしょうか?まずは汚れた電子レンジが招き寄せるトラブルに関して、確認したいと思います。

1-1.電子レンジのパワーが低下する!?

食べ物のかけら・ソースなどが内部に飛び散っていると、電子レンジの能力が低下してしまいます。これは汚れがレンジのマイクロ波を妨害して、庫内の熱伝導が悪化することが理由です。 この状態では、汚れに作用する分、庫内のマイクロ波が無駄になります。温め効率が低下するのはもちろんのこと、余分な電気代がかかってしまい、電子レンジが本来の性能を発揮できません。表示された時間で十分に加熱されない…と感じたら、まずは庫内が汚れていないかチェックしてみてください。

1-2.電子レンジ内に火花が発生する!?

電子レンジの中に飛び散った食べ物が繰り返し熱されると、徐々に焦げついていきます。汚れが完全に炭化すると、庫内に火花が発生する原因になるのをご存じでしょうか? レンジ内の火花は1,200℃以上の高温であり、本体に大きな負担をかけます。庫内が錆(さ)びつく原因にもなり、電子レンジの寿命を縮める恐れがあるので注意しましょう。

1-3.電子レンジの庫内ににおいが発生する!?

食べ物のかけら・ソースなどが庫内に付着したままだと、徐々にレンジ内のにおいが気になってきます。ガスコンロに付着する油汚れと同じで、焦げつくほどにおいが強くなるので要注意。 そのまま使用していると、温めた食品に庫内のにおいが移ってしまい、食欲が減退すること間違いなしです。

2.気持ちよく電子レンジを使うには、掃除を徹底する!

ここまでに紹介したトラブルを未然に防ぐなら、やはり電子レンジ内のこまめな掃除が欠かせません。しかし、洗剤を使ってゴシゴシと擦(こす)るのはNG。食べ物に洗剤のにおいが移ってしまいますし、強く擦(こす)ると庫内が傷ついて故障の原因になる恐れもあります。 電子レンジを掃除する時には、レンジ本体に負担をかけない正しい方法を選びましょう。

2-1.蒸気の力で汚れを落とす掃除法!

庫内の汚れがひどくなければ、水を使うだけで掃除が可能です。耐熱皿に水を入れ、レンジで長めにチンしてください。時間短縮したいなら、最初から沸かした湯を入れるとより手軽です。 長時間、チンすると湯が蒸発して、レンジの庫内に蒸気が充満します。長く蒸気にあたれば、庫内にこびりついた汚れがふやけて柔らかくなるのです。柔らかく浮いた汚れを布巾で拭き取れば、レンジの庫内は一気にキレイになるでしょう。

2-2.頑固な汚れには重曹を用いる!

蒸気の力だけで落としきれない汚れは、重曹を用いるのがポイントです。200ccの水に大さじ1杯の重曹を溶かし、霧吹きの中に入れましょう。 準備ができたら、レンジの庫内に重曹水溶液をたっぷりと拭きかけ、レンジのスイッチをONにします。重曹の力で汚れが浮いてくるので、温まった庫内を布巾で拭けば完了です。 最後にあらためて庫内を水拭きし、キッチンペーパーで水気を拭き取れば、頑固な汚れもキレイに落とせるでしょう。

2-3.油汚れが主体ならレモンを用いる!

電子レンジ内に油が大量に跳ねているようなら、レモンを使った掃除がおすすめです。耐熱皿に水(または湯)とカットレモン3〜4個を入れてチンしてください。レモンには油を分解する効果があるため、油汚れを柔らかくしてくれるのです。 レモンの成分を含んだ蒸気が庫内に充満したら、レモン水を含ませた布巾で庫内を掃除してください。ベタついた油汚れがスッキリと落ちるはずです。

2-4.電子レンジの気になるにおいは酢で落とす!

電子レンジ内部のにおいが気になるなら、食酢を4倍程度に薄めた水溶液を用意してください。耐熱皿に酢水を入れて、蒸気が出るまでチンしましょう。酢の蒸気が庫内を満たし、焦げつきをふやかすと同時に、においの原因となるアルカリ汚れを浮かせてくれます。 十分に蒸気が充満したら、電子レンジのフタを閉めたまま1時間ほど放置。酢水が冷めてきた頃にフタを開け、キッチンペーパーを酢水に浸(ひた)して庫内を拭いてください。汚れが落ちるのはもちろん、庫内のにおいまでスッキリと洗い流すことができます。

3.一番大切なのは汚さずに使用すること!

さて、ここまで電子レンジの掃除テクニックを紹介してきましたが、一番大切なのはふだんから汚さないように使用することです。10日に1度くらいは蒸気を利用した掃除をするとしても、毎日、本格的な掃除をしていては時間が足りません。 ソースなどが含まれる食品はきちんとラップをかけて加熱するなど、汚さないように使っていれば頻繁な掃除は必要ないと思います。においが強い食品も同様です。きちんとラップをかけておけば、庫内ににおいが移りにくくなります。 汚さずに使用すれば、無駄に電気を消費することもありませんし、レンジの故障を誘発することもありません。日頃から丁寧に扱うことが、電子レンジを長持ちさせる秘訣(ひけつ)です。

まとめ

以上、電子レンジの庫内を衛生的に保つための掃除方法でした。まずはレンジ庫内をチェックして、汚れがこびりついているようなら、こちらで紹介した方法を試してみてください。

  1. 電子レンジを掃除しないと、どんな影響があるの?
  2. 気持ちよく電子レンジを使うには、掃除を徹底する!
  3. 一番大切なのは汚さずに使用すること!

おいしい食事を楽しむためには、電子レンジを含めた調理器具の衛生状態が何より重要です。キレイなレンジで、おいしい食事を作りましょう!